「漁船問題がようやく落着した2010年秋に、北京で原子力安全に関する日中会議が開かれ、担当の文部科学省の人たちが東京から訪れました。その時に大使館で事前打ち合わせをやったのですが、丹羽大使が突然、『尖閣諸島を、日中共同の核廃棄物の最終処理場にすればいいじゃないか』と発言したのです。その時の文科省の人の驚きようといったらありませんでした。われわれ大使館の人間も、漁船問題に対する丹羽大使の無能さには呆れていましたが、この発言を聞いて、この人には付いていけないと確信しました」(同日本大使館職員)
何をもって「尖閣核廃棄物処理場構想」をブチ上げたのかは不明だが、これは他ならぬ在中国日本国特命全権大使の発言なのだ。
ともあれ、尖閣問題や反日デモなどに何の手も打てなかった「史上最低の中国大使」は、こうして2年4ヵ月の任期を終えたのだった。
そもそも丹羽大使を任命したのは、民主党政権であり、特に当時の岡田外相の推薦が大きかった。民主党は2年余りの対中外交の失政の責任を、12月16日の総選挙で問われることになる。
「週刊現代」2012年12月22日号より
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