やっぱり新幹線新駅は必要-滋賀県・嘉田知事の“豹変”発言に「民意あるのか」と地元首長ら猛反発
2012.8.7 21:23更新
滋賀県の嘉田由紀子知事が、「もったいない」として建設を中止させた東海道新幹線新駅について、リニア中央新幹線開通を見越し一転して「県内に新駅が必要」と発言したことを受け、7日開かれた知事と県内首長の定例意見交換会で、新駅建設を中止された栗東市を含む複数の首長から「民意を理由に新駅に反対したのに今回の発言に民意はあるのか」などと批判の声があがった。
嘉田知事は6日の中部圏知事会議で、リニア開通後は東道新幹線が中短距離輸送主体になるとし「米原-京都間に新駅が必要」との考えを表明。栗東市の新駅はこの範囲にあたるため、県内に衝撃が広がった。
7日、同県草津市で開かれた首長との意見交換会では、建設中止で先行投資など多額の市債を抱える栗東市の野村昌弘市長が「負の遺産を解消すべくがんばっている矢先で、配慮に欠ける」と反発。「リニア開通後新駅とは意味がわからない」(野洲市長)などの声が相次いだ。
栗東市の新駅は平成18年5月に建設が始まったが、建設反対を訴えた嘉田知事が同年7月に就任し、19年10月に中止が決まった。