怪物と生物

夜種
 夜種(やしゅ、ミルディアン)とは、夜の神ミルドラに属する種族のことを指す。大河の女神アークフィアの種族である人間に対置される存在だとされている。
 実際のところ、彼らは古代に魔術によって作られた存在である。アルケア帝国の魔術師たちは、人間や他の種族を魔術で歪め、奴隷にした。その技は後世の魔術師に伝わり、魔国によっても大規模に使われた。
 彼らは不自然な被造物であり、命を失うと本来の姿に戻る。つまり泥や腐肉や干涸らびた塵である。
鬼族
 人型の夜種全般を指す。
 人間に近い知恵を持っているのが特徴で、武器を使うことができる。
 あまり複雑な感情は持たず、普段は上位者の命令に服従するが、命令する者がいなければ衝動的な行動をする。
小鬼
 もっとも基本的な夜種で、単純労働や兵士に使われる。
 体は小柄で、人型。成人男性より強い力を持つ。皮膚は革のように丈夫である。
 生命力にすぐれ、十分な栄養と魔力と時間があれば、体の断片からでも再生できる。これを利用して数百の単位で増やすことができる。
 雌雄の別があり、繁殖で増えることもできる。増えすぎると共食いを始める。
獣鬼
 大型の夜種。伝承では「ちいさないきもの」だと言われていたが、大きかった。
 日光を浴びると石になるとの伝説もあったが、特にそういう事はなかった。
 青灰色の丈夫な皮膚を持ち、腕力と体力にすぐれ、戦闘指揮官として使われる。
戦鬼
 戦闘用に作られた鬼族。指揮に従い、軍隊としての行動をする。
 槍を持ったものと、剣を持った種類とが確認されている。
利用不可 告死鳥
 翼を与えられた夜種。高い知能を持ち、メッセンジャーとして使われた。
 その知性と長い寿命ゆえに、生と死についての独特な観念を持っていることがある。
 歌声には魔術的な力があり、人の心を惑わす。