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'12/11/25

広島市内に歓喜の声響く




 商店街で、駅前で―。J1サンフレッチェ広島が悲願の初優勝を決めた24日、広島市内は、歓喜の声が響きわたった。市中心部の繁華街には、熱戦を見届けたサポーターが繰り出し、冷たい不景気風を吹き飛ばすほどの熱気を振りまいた。

 「うぉーっ」。優勝の瞬間、地響きのような声が辺りを包んだ。中区にある基町クレド前の広場。大型画面(縦3・6メートル、横4・2メートル)で約千人が生中継を見守った。

 興奮に仲間と抱き合ったり、見知らぬ同士でハイタッチを交わしたりする姿も。西区の保育士奥村真実さん(24)は「優勝を信じて応援してきた。最高の気分で年末を迎えられる」。出雲市の小学3年鐘築一輝君(9)は「大好きな(佐藤)寿人選手も点を取った」と喜んだ。

 広島ビッグアーチ(安佐南区)へのバスの発着点でもある広電横川駅前(西区)の広場でも、約100人が特設スクリーンで観戦。横川を拠点とする女子サッカーチーム「アンジュヴィオレ広島」の9選手は紫に色づけした餅をつき、バスで試合会場から帰ってきたサポーターに振る舞った。

 地元の食料品店経営田中春美さん(66)は「サンフレ創設時から応援してきた。大勢と感動を分かち合えた」と頬を緩めた。

 エディオン広島本店本館(中区)のサンフレのオフィシャルショップ「V―POINT」前では、スタッフたち2人がくす玉を割った。大型テレビで観戦した安佐南区の会社員斉郷剛さん(32)は「アジア・チャンピオンズリーグでも攻守のバランスがとれた持ち前のサッカーを見せてほしい」と早くも期待を膨らませていた。

 繁華街の飲食店には、雨に打たれたサポーターが立ち寄り、勝利の余韻に浸った。県立広島大三原キャンパス(三原市)のサッカー部の約40人は飲食店で乾杯。

 百貨店は相次いで、お祝いの懸垂幕を掲げた。広島本通商店街振興組合(中区)も近く、アーケード内の3カ所に記念のバナーを飾る。

【写真説明】基町クレド前の大型画面で優勝を見届け、喜びを爆発させる市民(24日午後4時25分)

【写真説明】広電横川駅前で祝い餅を子どもたちに配るアンジュヴィオレ広島の選手(24日午後5時50分)




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