'12/11/23
サンフレV待つお好み焼き店
J1サンフレッチェ広島が練習拠点とする安芸高田市の吉田サッカー公園の近くに、選手やサポーターが集うお好み焼き店「大ちゃん」がある。「わくわくするよね」。一人で切り盛りする大畑啓子さん(57)は初優勝を心待ちに腕を振るう。
1980年に開店。99年のサッカー公園完成後、選手間で「おいしい」と話題になり、練習後の食事場所になった。店では選手を特別扱いせず、強い口調で説教もする。ただ「日々努力する姿はかわいいじゃない」。独身選手には家庭料理を振る舞い、「おかん」と慕って妻を同伴する選手も少なくない。
調理師だった若いころはチームゆかりの東洋工業(現マツダ)でも働いていた。後輩と通ってくる常連の森崎浩司選手は、息子と吉田高の同級生。大畑さんは「何かの縁を感じる。引き寄せられたのかな」と笑う。
店内にはサンフレの新聞記事を切り抜いて掲示。
優勝争いが佳境を迎え、壁に貼った記事の横に紫のペンで「成長した若者達に今 歓喜の足音が近づいている」と記した。初優勝の可能性がある24日は臨時休業。歓喜の瞬間を試合会場で見届けるつもりだ。
【写真説明】お好み焼きを食べる森崎浩選手(手前右)たちを激励する大畑さん