Updated: Tokyo  2012/11/28 00:15  |  New York  2012/11/27 10:15  |  London  2012/11/27 15:15
 

安倍氏の緩和発言「極めて危険」と野田首相-29日討論会で直接対決 (1)

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  11月25日(ブルームバーグ):衆院選(12月4日公示、16日投開票)を控えて野田佳彦首相(民主党代表)は、自民党の安倍晋三総裁が大胆な金融緩和を主張していることについて「極めて危険」と批判した。インフレ政策は一部の人のみに恩恵をもたらすだけとしている。

25日のテレビ朝日の報道番組に出演した野田首相は「インフレで喜ぶのは誰か」と前置きした上で、株や土地を持っている人は良いが「一般の庶民は関係ない。マーケットは一時的」と強調した。借金を作って、それが残されることは「国民にとって大変迷惑」とも述べた。

同じ番組に後から出演した安倍総裁は、野田首相のこの発言に対して「びっくりした。こういう認識で経済運営をやっているから惨憺たる結果になった」と応酬した。デフレで実質金利が上がり円高になり、「どれだけ沢山の企業が会社を閉めたか、どれだけ沢山の人が職を失ったか」と野田政権の経済運営を厳しく評価した。

野田首相と安倍総裁はこのテレビ番組では直接言葉を交わさなかったが、29日に討論会をすることでほぼ認識が一致した。野田首相は討論会について、29日に限定することもないとしながら「望むところ。エブリタイムOK」と述べた。安倍総裁は、29日の午後8時という日時を示して「テレビだと2党でやるには制約がある。インターネットならほかの党にも了解してもらえる」と語った。

民主党と自民党の両党首の討論会開催を受けて、国民の生活が第一やみんなの党などの中小7野党が各党首との討論会にも野田首相が応じるよう求める要請書を民主党に提出した、と共同通信が報じた。選挙の公正などを理由にしており、他に共産党、社民党、新党大地・真民主、新党日本、新党改革が要請したとしている。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 岩本正明 miwamoto4@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net;Teo Chian Wei cwteo@bloomberg.net

更新日時: 2012/11/25 16:42 JST
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