大荒れ:猛吹雪の北海道、自衛隊に災害派遣要請

毎日新聞 2012年11月27日 20時45分(最終更新 11月27日 21時45分)

倒壊した送電線の鉄塔=北海道登別市片倉町で、北海道電力提供
倒壊した送電線の鉄塔=北海道登別市片倉町で、北海道電力提供

 発達した低気圧の影響で、北海道は27日未明から猛吹雪となり、室蘭市などで約5万6000戸が一時停電した。登別市では送電線の鉄塔が倒壊。北海道電力によると、復旧には3日程度かかる見通しで、同市など6市町は暖房などを使えなくなった住民向けに避難所を設置した。道は災害対策連絡本部を設置し、自衛隊に災害派遣を要請した。

 札幌管区気象台によると、風や雪は北海道南部を中心に朝から強まり、最大瞬間風速はえりも町襟裳岬で42.1メートル、室蘭市で39.7メートルを記録。降雪量は同午後4時までに札幌市南区小金湯39センチ、伊達市大滝38センチを観測した。

 停電は鉄塔倒壊のほか、強風や雪の重みの影響で送電線同士が接触したためとみられ、登別や室蘭のほか、伊達市や洞爺湖町などの一部で広範囲に発生。室蘭市の市立室蘭総合病院などは自家発電に切り替えるとともに外来を休診。登別市と室蘭市では計150世帯で断水し、市内の道路では一時、信号機が点灯しなくなった。

 道警によると、新ひだか町では強風で70代の男性が転倒し、右足を骨折したほか、静内署の30代の男性巡査部長が風で飛ばされたトタン屋根の下敷きになり、打撲の軽傷を負うなど、3人がけがをした。

 JRは吹雪による視界不良や強風による倒木の撤去などのため、室蘭線、函館線など特急25本を含む計163本が運休。高速道路は登別市で倒壊した送電線の一部が道路上に垂れ下がるなどして、道央道札幌南−長万部間などで一時通行止めとなった。新千歳空港では悪天候のため、午後4時までに計70便が欠航した。

 登別市登別温泉町の温泉ホテル「登別石水亭」では午前7時半ごろから停電。当時約100人の宿泊客がいたが、自家発電設備がなく、暖房がストップ。毛布をできるだけ集めて配布し、厚着をするよう呼びかけた。予約客にはキャンセルを連絡しており、男性従業員は「こんな停電は初めて。いつ復旧できるのか」と心配そうに話した。【鈴木勝一、横尾誠治、山下智恵】

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