「今年の紅白歌合戦にK-POPは出るの?」――というのは、意外と多くの人が関心を寄せていたことなのでは? 8月のロンドン五輪男子サッカーでの領土アピール、その後の李明博大統領の天皇陛下に対する発言など、いろいろあったので……。
10月には、NHKの石田研一放送総局長が「政治と文化は違うというスタンスで考えたい」と発言したことがネット上で物議をかもしたのも記憶に新しい。そして注目の結果は、K-POP枠、ゼロ。昨年は東方神起、KARA、少女時代の3グループが出場していたので、路線は大きく変えられたと見ていいだろう。
NHKのこの判断について、世間はどう見ているかを知るべく、「大みそかに行われるNHK紅白歌合戦に韓国歌手が出場しないことが発表されましたが、どう思いますか?」という調査を行ったところ、以下のような結果となった。
・うれしい:23.6%
・悲しい:6.1%
・興味がない:62.5%
・この中にはない:7.8%
(リサーチパネル調べ、2万5355人が対象)
約6割が「興味がない」と回答。コメントを見てみると、「韓国人アーティストの区別がつかない」など、K-POP自体に興味がないタイプと、「紅白歌合戦を見ない」というタイプの2種類が存在。興味のないアーティスト、番組に関連するニュースのため、関心のない人がそれなりに多いようだ。K-POPブームの陰り、紅白歌合戦への国民の関心度の低さの両方を感じさせる結果となった。
次いで多かったのは「うれしい」で、23.6%。
「K-POPを評価しないわけではないけれど、日本人歌手で出場できない人が大勢いるのにわざわざ出さなくてもいいと思う」、
「日本の年末のイベントだから韓国に限らず外国人は基本要らない。出るなら特別ゲスト枠。そうでないなら日本人一色でいいのだから、毎年これでいいのだ」、
「逆に、韓国のその手の番組に出てる日本人歌手の話題、あまり聞いたことないけど」
などがその意見。
「この中にはない」の回答者からは、「複雑。今年一年、日本はこんなに嫌われているんだと知って悲しかった。韓流ブームと盛り上がりすぎるのもどうかと思うけど、溝が出来てしまうのも寂しいです」、「政治と文化を混同している。中国で日本に対して行われているのと同じ事を韓国に対してするのは、とても残念です。主体性のないNHKも残念」といった心境が語られた。
もっとも少なかった「悲しい」の回答者のコメントは、「せめて東方神起は出して欲しかった…」、「『江南スタイル』は聞きたかった。知らないのは日本だけだよ!」と、この2組のアーティストの名前をあげるものが多かった。「国際社会なんだから出場してもいいと思う。 変だ!」など批判的なものが目立った。
ちなみにK-POP勢が出場しないことが「うれしい」と答えた人は、全体では23.6%だったが、もっとも多かった世代は10代で33.3%。20代はグッと減少して25.7%、30代24.2%、40代23.8%……と60代まで徐々に減っている。
10代は、代わりに「興味がない」の割合が51.6%で、平均より10ポイントほど少なかった。この「興味がない」も、年齢を重ねるにつれて割合が増えていく。若い世代ほど意外にも紅白歌合戦の出演者に興味があり、そしてK-POP勢の出演者ナシというニュースをほかの世代にくらべ、嬉しく思っている。
ちなみにヤフーニュースの「クリックリサーチ」では、「小林幸子の紅白落選に納得?」という質問をしたが、11月27日の17時10分現在、68041票が寄せられ、「納得できる」が89%、「納得できない」が9%、「わからない」が4%という結果になっている。
【関連記事】
・大みそかに行われるNHK紅白歌合戦に韓国歌手が出場しないことが発表されましたが、どう思いますか?-リサーチパネル
http://research-panel.jp/rpdr/view.php?eid=228615
・小林幸子の紅白落選に納得?-クリックリサーチ
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizresults.php?poll_id=8327&wv=1&typeFlag=1
・PSYの『江南スタイル』 知らない人が46.9%で「好き」は5.3%
http://shunkan-news.com/archives/2112
・洋楽派は18.9%で邦楽派は51.7% 「邦楽は歌詞が邪魔」の声も
http://shunkan-news.com/archives/345
・72.2%の人に力くれる歌アリ 90年代ヒット曲や『イマジン』
http://shunkan-news.com/archives/2610