スポーツ報知のメインコンテンツへジャンプ

◇…スポーツ報知の購読申し込みは、フリーダイヤル 0120-16-4341(イロ ヨミヨイ) まで…◇

◇…過去の記事は、ご使用のプロバイダのデータベース・サービスをご利用ください。…◇

スポーツ報知大阪版>スポーツ>ニュース

ここからスポーツ報知のメインコンテンツです

[ボクシング]村田の出場に国際協会が待った…全日本社会人

2020年東京五輪の招致イベントで、金メダルを手にする村田諒太(左)とルー大柴

 ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダルの村田諒太(26)=東洋大職=が、全日本社会人選手権(12月20~24日、山形市)に出場できない可能性があることが6日、分かった。国際アマチュアボクシング協会が出場資格に異議を唱えていることが理由。日本アマチュアボクシング連盟では9月に国際協会から来秋予定の国際大会への出場を要請された際、当時村田が引退を表明していたため不参加を通達した経緯があり、村田の全日本社会人出場に“待った”をかけている。

 村田が国際協会と日本連盟の板挟みに遭い“進退”窮まっていることが判明した。日本連盟の山根明会長はスポーツ報知の取材に対し、村田の全日本社会人への出場可否について「国際協会との調整がある。村田選手には(全日本社会人出場を)待ってほしいとしか、今は言えない」と説明。今月2、3日には韓国・ソウルで国際協会の事務総長らと会談し、誤解を解くために話し合いを行ったことも明かした。

 問題の発端となったのは、国際協会が来秋設立を目指す独自のプロ組織「AIBAプロフェッショナルボクシング」(APB)への五輪日本勢の不参加。村田、バンタム級銅の清水聡、フライ級・須佐勝明(ともに自衛隊)らが指名されたが、3人とも引退の意向を示したため、日本連盟は参加を断った。しかしその後、村田が現役続行を表明し、全日本社会人出場を掲げたため、国際協会に「今回の不参加表明及び不参加表明後の引退選手による現役復帰は非常に重い問題であると同時に日本連盟の今後に大きく影響する」と指摘された。山根会長によれば、国際舞台での信頼を失いかねない事態だという。

 村田としてもロンドン五輪の激戦で心身ともに疲労が残っている状態。国際協会の性急な要請には頭を抱えている。都内イベントに出席したこの日、「(APBが)どういうもの(組織)なのかはっきり分からないし、出るか出ないかなんて情報がないので判断できない」と話した。4年後のリオ五輪、来年の世界選手権については「見えていない」としながらも、全日本社会人選手権に向けては「基本的には出たい。問題がなければ出たいですよ。試合の感覚も維持しておきたい」と、歯切れは悪いながらも出場意欲を語った。

 日本連盟は今後も、国際協会の誤解を解くための話し合いを行っていく。山根会長は「話はほぼまとまりつつある」としたが「村田選手には正式に現役を続行するという意志を日本連盟に伝えてほしい」と求めた。

 ◆AIBAプロフェッショナルボクシング(APB) 国際協会が来秋設立を目指すプロ組織で、約30か国が参加を表明。参加にはAPBとの契約が必要で、契約金は約440万円で期間は4年間。毎月約30万円が支払われ、試合ごとにファイトマネーが支給される。プロのような採点法や、五輪で着用するヘッドギアを使用しないことも検討されている。

特集   ボクサー

(2012年11月7日11時46分  スポーツ報知)

この記事をlivedoorクリップに登録 この記事をYahoo!ブックマークに登録 楽天SocialNewsに投稿!
お薦めアイテム

YOMIURI ONLINE関西発

スポーツ報知の出版物 スポーツショップ報知
報知新聞社出版局 スポーツショップ報知