精神疾患の42歳娘と80歳母、腰を縛り入水自殺

 ソウル市内を流れる漢江で、80代の母親と40代の娘が腰をひもで縛ったまま遺体で発見された。警察は、母親が何年も深刻な精神疾患を患う娘の将来を悲観し、心中したものと見て事情を調べている。

 ソウル・麻浦警察署によると、24日午後2時11分ごろ、汝矣島漢江事業本部事務所近くの船着き場で母親(80)とその娘(42)の遺体が浮いているのを公務員(54)が発見し、通報した。発見時、母親と娘の腰は薄い布と黒いゴムひもで結ばれていた。警察では「ゴムひもは母親がはいていたズボンから抜き取ったもので、布は家から持ってきたものとみられる」と話している。警察関係者は「身分証明書や遺書などは発見されておらず、指紋鑑定により身元を確認した。遺体に他殺の痕跡が見当たらないことや、発見時に体が結ばれていたことなどから、自殺の可能性が高いと思われる」としている。

 娘は6姉妹の末っ子で結婚しておらず、仕事もしていなかった。母親は28年前に夫と死別後、仁川市内の集合住宅で娘と2人きりで暮らしていた。母娘の家族は警察に「娘の方は何年も重度のうつ病を患っていた」と話したという。近所の住民も「うつ病よりも相当深刻な精神疾患のように見えた」と語った。ある住民は「娘の方は家の中で『殺してやる』と大声を上げ、床に母親の頭を打ち付けたこともあった。母親が1人で娘の世話をしていて、大変そうだった」と話した。また、別の住民も「娘の方は1階にある自宅の窓にぶら下がり『飛び降りる』と騒動を起こしたこともあった。3年前には全裸になり、大声を出しながら町内を歩き回っていた。1週間ほど前、母親はいつもの2倍も大きいごみ袋でごみを捨てるのを見た。今考えると、身辺整理をしていたのかもしれない」と語った。

ホ・ジャギョン記者
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