「2ちゃんねる」のサーバー管理を代行する会社の家宅捜索に入る捜査員=26日午後0時10分、札幌市厚別区 |
遠隔操作ウイルス事件で、インターネット掲示板「2ちゃんねる」に真犯人が直接書き込んだ形跡があるとして、警視庁など4都府県警の合同捜査本部は26日、威力業務妨害容疑で、同掲示板のサーバー管理を代行するコンピューター関連会社「ゼロ」(札幌市)を家宅捜索した。
誤認逮捕された4人のうち3人が同掲示板に記されたURL(ウェブサイトのアドレス)からソフトをダウンロードして遠隔操作ウイルスに感染しており、合同捜査本部は通信記録を差し押さえ、送信元の特定を進める。
同掲示板には8月28日、事件で使われたのと同じ遠隔操作ウイルスを含んだソフトを配布する書き込みがあり、合同捜査本部は真犯人が書き込んだ可能性があると判断した。真犯人は通常、書き込んだ人物を分かりづらくする匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使って書き込んでいたが、8月28日の書き込みだけは匿名化ソフトを使っていなかったとみられる。
合同捜査本部はこれまで、同掲示板の運営者側に通信記録などの開示を任意で要請していたが、運営者側は拒否していた。合同捜査本部は、事件の解明のためには通信記録の分析が不可欠と判断、家宅捜索に踏み切ったとみられる。
[産経新聞社]