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国際
【正論】東京基督教大学教授・西岡力 拉致を「人気取り」に利用するな
10月初めに、筆者が入手した北朝鮮内部からの情報はこうだ。北朝鮮にとって日本からカネを取ることが国家的課題となっている。北朝鮮権力の中枢部は、金正恩政権の安定のためには住民の食糧問題の解決が不可欠と考えており、そのために日本からの過去清算資金が欲しくてたまらない。北朝鮮は、内実はというと、焦っているのだが、日本がこの問題で焦るように持っていかなければならないと考えている。野田政権の間に、次期政権を縛る約束を取っておいて、次期政権との協議を有利に導くために協議を始めたという。
≪日本は国家的意思示し続けよ≫
筆者は、野田政権関係者が11月初め、東南アジア某国で北朝鮮統一戦線部幹部らと接触したとの未確認情報を入手した。総選挙前に北朝鮮が拉致被害者の再調査を約束するのと引き替えに、日本側が朝鮮総連幹部の訪朝許容や対北貿易停止の一部解除、遺骨収拾などを名目に現金支援を行うといった具体的な提案をしたとされる。
北朝鮮権力中枢では、横田めぐみさん、田口八重子さんら多くの秘密を知っている被害者を帰国させなければ、日本は絶対に納得しないという現実を理解しているグループと、一部の被害者さえ帰国させれば日本は黙ると唱えているグループの対立があるという。
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