井原線を運行する第三セクター・井原鉄道（井原市東江原町）は26日、２０１２年度上半期の営業状況を発表した。今春に大幅値下げした休日乗り放題切符で乗客が増えたことなどから、運輸収入は前年度同期比２・８％増の１億４５１１万円と、上半期としては４年ぶりに前年度を上回った。

　運輸部門以外を含む上半期の総収入は同３・０％増の１億５９５６万円、総費用は同４・４％減の１億９２７４万円で、３３１７万円の赤字。赤字は前年度同期の４６６１万円より29％縮小した。

　同社は、下半期は老朽化に伴う橋の補修費増などで費用が膨らむとして、通年の赤字は１億９千万円を超えると見込んでいる。

　すでに明らかになっている上半期の利用客数は、同３・９％増の51万７３６１人（定期券による通勤・通学客34万６５００人、一般客17万８６１人）だった。社長の滝本豊文井原市長は「今後も利用促進に努め、年間１００万人の回復を目指したい」としている。