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政治
【主張】「国防軍」 平和と安全守るに必要だ 民主党は見解を明確にせよ
≪集団的自衛権の先行を≫
軍隊がなぜ必要か。日本固有の領土である尖閣諸島の沖で、領海侵犯を繰り返す中国公船が、海上保安庁の巡視船を排除する行動をとる場合を想定してみよう。
領海内での無害でない行動に対し、国連海洋法条約は必要な措置をとることを認めているが、こうした行動は警察権ではなく自衛権の行使とされている。巡視船は退去を呼びかけるしかないのが現状である。自衛艦が自衛権を行使できることを法的に担保することが抑止となって、中国の無謀な行動から日本を守ることになる。
政権与党の民主党は国の守りをどう考えているのか。憲法そのものへの考え方も不明だ。7年前の「憲法提言」の中で、「制約された自衛権について明確にする」などの原則を示したが、具体的な改正方針は決まっていない。
第三極勢力では、日本維新の会の石原慎太郎代表が現行憲法を、「解決しなければならない主要矛盾」と位置付け、同党に合流した旧たちあがれ日本の自主憲法大綱は「自衛軍」保持を謳(うた)っていた。だが、橋下徹代表代行は「名前を変えるのは反対」としている。
憲法改正とは別に、解釈の変更によって可能な集団的自衛権の行使容認という課題もある。
首相は国会答弁で、有識者会議の提言を踏まえて「政府内での議論も詰めていきたい」と行使容認に前向きな見解を示したことがある。公海上での米艦船の防護など具体的な行使のあり方も含め、安倍氏と論じ合ってほしい。
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