電通がディズニーをねじ込み
鳥取県が今年度観光予算の1/3をつぎ込んだ「まんが王国とっとり」がきな臭い。予想来場者数、経済効果を大きく下回るのは必至で、無関係のディズニーキャラクターをねじ込んだ電通や、復興予算を流用したPR事業に非難の声が集まっている。
最初から無謀な来場者数・経済効果見込み
「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる、「名探偵コナン」の青山剛昌を輩出した鳥取県では、まんがによる地域興しの一環として、今年8月~11月に鳥取県内各所で「まんが王国とっとり」と銘打ったイベントを開催している。
同事業は、平井伸治知事の肝いりで今年度観光予算の約1/3にあたる10億4,800万円を予算に計上。有名タレントのトリンドル玲奈やディズニーキャラクターのスティッチなどを起用して宣伝に努めたが、目標の来場者数、経済効果には遠く届かないものとみられている。
県では、来場者数300万人、経済効果543億円を見込んでいた。
PRに復興費をつぎ込み
同事業には、東日本大震災で被害を受けた被災地支援に使われるべき「復興予算」も流用されている。
まんが王国とっとりを歌とダンスで盛り上げるPRキャラバン隊「バードプリンセス」の雇用費として、震災等緊急雇用対応事業予算が使われていた。市谷知子県議らの調査によると、雇用されたメンバーの中に被災求職者はいないという。
電通ディズニーキャラねじ込みで予算膨張
さらに事業予算が膨らんだ原因として、とっとりとは全く無関係なディズニーキャラクター、「スティッチ」を起用したため、という指摘もある。
安田優子県議によると、一般的に、同様のイベントでディズニーキャラクターを使用する場合には、8千万円程度のコストがかかるという。
安田県議は議会質問で、このねじ込みはディズニーと交渉力を持つ電通が主導したもの、との見解を示した。
◆まんが王国とっとり
http://manga-tottori.jp/