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【サッカー】

INAC 世界一スルリ

2012年11月26日 紙面から

◇国際女子クラブ選手権

 国際女子クラブ選手権最終日は25日、さいたま市のNACK5スタジアム大宮で決勝を行い、なでしこリーグを無敗で制したINAC神戸が先制点を奪いながら、延長の末に欧州女子チャンピオンズリーグ2連覇中のリヨン(フランス)に1−2で逆転負けし、女子クラブ世界一の座を逃した。3位決定戦は、なでしこリーグカップ王者の日テレがキャンベラ(オーストラリア)に4−3で逆転勝ちして3位となった。優勝賞金は6万ドル(約492万円)。

 ゴール前には川澄ただひとり。それでも高瀬はロングボールを上げた。追い付きたい。必死だった。ただ、その執念も実らなかった。敗戦を告げるホイッスルが鳴り響く。普段見られないような光景だった。死力を尽くした末に、国内では圧倒的な強さを誇るINAC神戸が力尽きた。

 立ち上がりから自慢のポゼッションサッカーで、欧州女王から主導権を握った。華麗なパス回しから相手ゴールを脅かし、前半39分にMFチ・ソヨンのゴールで先制した。ただ、ここからが未知なる戦いだった。国内ではあまり攻められることはないが、世界の強豪が仕掛ける猛攻には免疫がなかった。

 「後半、相手が圧力をかけたときに精神的に守りに入ってしまった。それがターニングポイント」と星川監督。フランス代表11人に、スウェーデンのエース・シェリンが加わった「世界トップ」と評されるクラブ相手に守勢に回ったら、防ぎ切るのは至難の業だった。

 大黒柱の澤も「後半、リヨンの速いプレッシャーの前に自分たちのポゼッションができなかった」と言う。後半35分に追い付かれ、その後はピンチの連続。最後は延長後半2分にPKを与え、同3分に決勝点を決められた。わずかのところで逃した“初代クラブ世界一”の称号。それでも悔いはない。澤が「負けたけどすごい楽しかった。すごくインパクトがある試合だった」とすがすがしく話したように、普段味わえない厳しい戦いはかけがえのない体験となった。(島田明)

 

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