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大堀相馬焼 移転先で窯出し
11月26日 16時12分

原発事故の警戒区域にある福島県浪江町で、320年余り前から伝わる「大堀相馬焼」の新作の窯出しが26日、避難先に移した窯で行われました。

「大堀相馬焼」は、浪江町の大堀地区に江戸時代から伝わる焼き物で、国の伝統的工芸品にも指定されています。
去年の原発事故以降、全ての窯元が町の外での避難生活を余儀なくされていて、窯元で作る組合は、ことし6月に隣の二本松市に仮設の工房を作って制作と販売を再開しました。
26日は、新作のぐい飲みの窯出しが行われ、冷たい空気に触れると表面には大堀相馬焼の特徴になる細かいひびが入り、そのときに生じる風鈴のような細やかな音が工房に響きました。
さらに、風合いを増すため、ぐい飲みのひびに墨を入れる作業も行われていました。
大堀相馬焼協同組合の半谷秀辰理事長は、「新しい土地で生まれ変わった大堀相馬焼をぜひ使ってほしい」と話していました。
このぐい飲みは600個制作され、来月福島市で開かれる催しで販売されるほか、震災で被災した福島の酒蔵が造った地酒の利き酒にも使われるということです。

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