中国人民解放軍の関連企業の専用封筒も押収され、パソコンに保存されていた取引先リストにはこの企業と担当者名が記載されていた。この中国人は神戸で在日中国人組織の幹部や経営コンサルタントの肩書を持ち、最先端技術の研究開発で知られる日本企業で中国語の講師や通訳を務めながら技術情報を狙っていたとされる。
同時に、中国人留学生や就学生を企業に紹介する事業を手がけ、情報流出工作を裏付けるように、「中国では文系の留学生より、先端技術を持ち帰った理系の留学生の方が優遇される」「日本は軍事転用が可能な技術管理が米国ほど厳格でないため、日本で学んだ学生が成果をあげている」などと関係者に語っていたという。