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政治
【衆院選】民主、二正面(自民、維新)作戦も埋没
衆院解散後、野田佳彦首相(民主党代表)が対自民党、対日本維新の会の「二正面作戦」を展開している。首相は25日午前、テレビ朝日番組に出演し、安倍晋三自民党総裁が唱える大胆な金融緩和策に反発。午後は日本維新の会の本拠地、大阪に乗り込み、自民党や第三極を批判した。政権与党としての余裕はもはやなく、野党時代に逆戻りした印象すら与えている。
国会審議では野党側の協力も必要なため慎重な発言が多かった首相だが、解散後は安倍氏らへの批判を強めている。この日の番組で首相が“口撃”の標的にしたのは、安倍氏が強く求めている日銀による建設国債引き受けだった。
「極めて危険だ。借金を残し国民にとって大変迷惑な話だ」
自身の後に安倍氏が出演するのを意識しているのは明らかだった。安倍氏を挑発することで「民主対自民」の構図に持ち込み維新など第三極を埋没させる。そんな思惑がちらつく。
平成21年衆院選のマニフェスト(政権公約)で掲げた主要政策が破綻したこともあり、争点を変えたいとの狙いもあるとみられる。世襲問題や、安倍氏との1対1での党首討論もその発想の延長線上にある。
それは、ひとえに維新が脅威だからにほかならない。首相が公示前の早い時期に大阪入りしたのは危機感の表れといえる。
真っ先に向かったのは女房役の藤村修官房長官が出馬する大阪7区。首相は吹田市内でマイクを握り、藤村氏への支援を連呼した。だが、拍手はまばら。自民と維新に挟み撃ちにされ、失速気味の民主党の現状を象徴していた。
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