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六曜(大安〜仏滅)について


(ろくよう)又は六輝(ろっき)ともいいます。六曜は六曜星の略で、江戸時代の歴書には孔明六曜星などと記されています。中国の三国時代(紀元前220〜)軍師・諸葛孔明が発明したと伝えられますが、後世の「こじつけ」というのが定説でしょう。

その起源についてはよく分かっていませんが、たぶん中国式の数による分類方法の一つでしょう。あらゆるものを五(木火土金水)に分類する五行説と、六に分類する六行説があります。大衆に分かり易いことから五行説が隆盛し、六行説は衰退しましたが、六曜の起源となったと思われます。日本には鎌倉末期から室町時代に伝えられ当初は大安、留連、速喜、赤口、小吉、空亡で、時代と共に日本独自のものに改変され、時刻の占いから日の占いに変わったり、空亡が物滅、物滅が仏滅に変わったりもしました。

六曜は現在では日本のみで用いられ、中国、朝鮮、日本のどの国の官暦にも記載されたことはありません。しかしどうした訳か、江戸時代末期から流行し始めました。明治五年の改暦で暦から消えましたが、第二次世界大戦後に再び大流行して(三隣亡や九星と共に)現在に至りました。

六曜は旧暦の朔日(新月=1日)から始まり先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の順に繰り返します。このように旧暦では六曜の廻り方は非常に単純明快で、暦の上に六曜が整然と並びます。しかし、現在の太陽暦では月の途中から始まり、実に不思議な動き方に見えます。ここに、太陽暦が行われるようになってから六曜が流行した原因がうかがわれます。

ずれにせよ他の占いとは異なり、六曜は全く根拠のない迷信と言えます。

先勝
(せんしょう、せんかち、さきがち)
正月と7月の朔日は、先勝から始まります。 速喜と記されていたもので、先んずれば即ち勝、の意味です。どの暦の解説にも「急ぐ事よし訴訟事よし」とあります。また午前中は吉で午後悪しとされています。
友引
(ともびき、ゆういん)
2月と8月の朔日は、友引から始まります。 凶事に友を引く、の意味です。古くは「勝負なき日と知るべし」とあるので、元々は何事も引き分けで勝敗のつかぬ日とされていたのでしょう。朝晩は吉、正午だけは凶とされています。
先負
(せんぷ、せんまけ、さきまけ)
3月と9月の朔日は、先負から始まります。 先勝の逆です。しかし、もともと小吉、周吉と書かれ大吉に次ぐ良い日とされていました。朝から昼までを凶、昼過ぎから日暮れまでを吉とします。
仏滅
(ぶつめつ)
4月と10月の朔日は、仏滅から始まります。 仏も滅亡する最悪の日、の意味です。空亡、虚亡を意訳して物滅となり、これが転じて仏滅となりましたので、お釈迦様の命日とは関係がありません。 この日は六曜のうち大凶で祝事や法事をしない人が多く、結婚式をこの日に挙げる人も少ないようです。
大安
(たいあん、だいあん)
5月と11月の朔日は、大安から始まります。 大安吉日と称されます。古くは万事に吉、成功せざる事なき日などと書かれています。そのため、大変めでたい日とされ現在では結婚式の日ということになっているようです。
赤口
(しゃっく、じゃっこう、せきぐち)
6月と12月の朔日は赤口か始まります。 字面から何となく不気味な感じがするからか、赤口は六曜の歴史の中で唯一変化しませんでした。午の刻(お昼時)だけが吉で朝夕は大凶とされています。
(本の友社発行、暦の会編「暦の百科事典」から引用意訳しました)

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