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サポーターへ、20年分の恩返し=広島、ホーム最終戦で猛攻―Jリーグ

時事通信 11月24日(土)21時7分配信

 試合終了のホイッスル。広島は勝った。ほんの少し間を置き、仙台敗戦の報が入る。佐藤は膝を突いて前に突っ伏した。「プロサッカー選手として最高の瞬間」。18年ぶりに観衆3万人を超えた本拠地での今季最終戦。雨の夕空のように、うれし涙が流れた。
 エースが勝利を決めた。2点先行で迎えた前半42分。相手守備の山口が清水をゴールエリア内で倒して一発退場し、そのPKを左足で突き刺した。今季22点目。人数の減ったC大阪から闘志も奪った。
 佐藤は2005年、今季のライバル仙台から移籍加入。07年の入れ替え戦でJ2に降格すると、サポーターに「1年で1部に帰ってくる」と叫んで広島に残った。「自分だけ離れることはできなかった」。そんな苦難を乗り越えたからこそ、「広島に来ることで成長できた」と実感を込める。
 森保監督は前日の練習後、苦い経験をイレブンに語った。日本が初のワールドカップ(W杯)出場を目前で逃した1993年の「ドーハの悲劇」。当時の日本代表で主力だった男が言った。「最後まで積極的に力を出し切ろう」。4ゴールは言葉が響いたあかしだった。
 前任のペトロビッチ監督(現浦和)が定着させた「攻撃的で面白いサッカー」。それを1年で新人監督がタイトルに結びつけた。指揮官は、広島が強くなったことを「認識してもらえた」。そう言って笑った。 

最終更新:11月24日(土)21時8分

時事通信

 

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