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事件
燃料取り出し完了に10年超 福島第1原発、準備本格化も道遠く
2012.11.24 21:48
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東京電力は、福島第1原発3号機から使用済み燃料を取り出す準備を本格化し始めた。燃料貯蔵プールに誤って鉄骨を落下させた教訓から、遠隔操作によるクレーン作業訓練を今月中にも開始。放射性物質の拡散を防ぐため、原子炉建屋に1500トンの鉄骨カバーを設置する計画もある。1~6の各号機のプールに保管されている燃料は5千体以上。全部を取り出すには10年以上かかる長い道のりだ。
高熱を帯びた使用済み燃料などは、建屋の上部にあるプールに冷却用の水で満たされている。しかし再び震災が起きてプールが損傷する可能性も否定できず、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「早く降ろして、乾式キャスク(金属製の容器)に移すべきだ」と危険性を指摘してきた。
3号機のプールには事故のがれきが積もり、水素爆発による建屋の大破で燃料交換機(長さ約10メートル、重さ約30トン)も水没。今年9月には、クレーンでがれき撤去中に鉄骨(長さ約7メートル、重さ約470キロ)を落下させており、規制委は今月20日、「プールの冷却水を喪失した場合を踏まえ、不測の事態に十分備えておくこと」と指示した。
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