寿人、感謝弾!広島20年目の年間初優勝
サンケイスポーツ 11月25日(日)7時51分配信
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初優勝を決めた広島イレブンは、シャーレを掲げる佐藤(中央)を中心に喜びを爆発させた(撮影・山田喜貴)(写真:サンケイスポーツ) |
J1第33節(24日、広島4−1C大阪、広島ビ)涙の初Vだ! 首位の広島がFW佐藤寿人(30)のゴールなどでC大阪に4−1と快勝。2位仙台が新潟に0−1で敗れて勝ち点差が4と開いたため、最終節を待たず初の年間優勝を決めた。就任1年目の森保一監督(44)の下で貫いた攻撃サッカー。20年目のJリーグで、1993年の創設時から加盟する10チームでは最も遅い主要タイトル獲得となった。
【写真で見る】広島・西川の妻の亜美さんも優勝を喜んだ
勝利の笛が鳴った直後、仙台敗戦の知らせが届いた。夢にまでみた初の年間優勝。主将のFW佐藤は大粒の涙を流し、思わずピッチに崩れ落ちた。
「飛び跳ねて喜びたかったけど、そんなことはできなかったですね。きょう決まるとは思っていなかった。涙? 苦しかったときの思い出とかが頭に浮かんできた。広島に来てよかったなと」
小柄な1メートル70のエースストライカーが、大一番でも仕事をした。2−0の前半42分だ。勝利を確実にするPKを左足でたたきこんだ。「暗黙の了解で僕がPKを決めることになっていますね。FWの役割として。(ゴールは)子供にささげました」。この日は長男・怜央人(れおと)くんの9歳の誕生日だ。ゴール後には観客席の家族に何度もガッツポーズ。ホーム最終戦を快勝で締めた。
2005年に仙台から移籍し、広島で8年目。08年にはJ2での戦いも強いられた。
「降格したときも、サポーターがチームを支えてくれた。優勝だけしたいのであれば、常に優勝争いしているチームに行けばいい。でも、僕は広島に来ることができたからこそ成長できた。苦しいときにチームを離れることはできなかった」
昨年は経費削減の影響もあり、ペトロビッチ監督(現浦和)が退団。11ゴールを挙げた佐藤も、年俸ダウンの提示を受け入れた。それでも「森保監督を男にしたかった」と広島愛を貫いた。
今季33試合で22得点。Jリーグ9年連続2桁得点という圧倒的な数字で歴代6位の117得点に積み上げながら、日の丸には縁がない。10月の欧州遠征でザック・ジャパンに追加招集されたが、ピッチに立つことはなかった。「代表のことは家では話さなかった」と奈央夫人(31)。遠征後から早朝に帰国するとチームに即合流した。佐藤は「自分がどれだけ必要とされているかが一番(大事)」と話した。
リーグ制覇で、12月6日開幕のトヨタ・クラブW杯出場が決まった。「まだまだいろんなことをやる必要がある。クラブとしても選手としても、成長していかないといけない」。この日のスタメンは全員日本人。地に足つけた地方クラブが世界を脅かす。
最終更新:11月25日(日)8時43分
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