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李放出も若手が台頭!森保監督 松木氏以来の就任初年度V

スポニチアネックス 11月25日(日)7時0分配信

 ◇広島 J1優勝

 涙を浮かべながら、選手たちの手で宙に7回舞った。今季から指揮官としてのキャリアをスタートさせた森保監督が、いきなりリーグ制覇を成し遂げた。「1年目でこんな幸せな瞬間を迎えることは想像できなかった」。就任初年度での年間優勝は史上6人目。シーズン開始から指揮を執ったのは4人目で、日本人監督では93年V川崎(現東京V)の松木安太郎監督以来2人目の快挙だ。

 07〜09年にペトロヴィッチ前監督の下でコーチを歴任。「ミシャさん(ペトロヴィッチ氏の愛称)の戦い方を広島の哲学として続けたい」。前任者が導入した攻撃サッカーを熟知する指揮官は攻めるときは2―3―5、守るときは3人のDFの横に左右のMFが引いて5―4―1になる布陣を継続した。

 そこに組織的守備を持ち込んだ。自陣ゴールに向いた格好で守備をしないことを徹底。しっかり引きコンパクトに助け合える距離感をつくって守備をするよう指示した。1試合あたりの失点は、昨季の1・44から1・03と劇的に改善した。

 週2回は若手に全体練習以外のトレーニングを課して底上げも図った。「Jリーグで練習量は一番多い。シーズンで結果を出すには若手の力が不可欠だと思っていた」。清水、石川、大崎の台頭が活性化。昨季15得点の李忠成(現サウサンプトン)を放出したが、62得点はリーグ2位、34失点はリーグで3番目に少ない。攻守にバランスの取れたチームで昨季7位から一気に頂点を極めた。

 試合後の優勝スピーチでは「サポーターの皆さん、おめでとうございます!」と絶叫。その上で「来年の年間シート購入をお願いします!」と続けて笑いを誘った。ちゃめっ気たっぷりな若き指揮官が、12月のトヨタ・クラブW杯で世界に挑む。

 ▽森保 一(もりやす・はじめ)1968年(昭43)8月23日、静岡県生まれの44歳。長崎日大を経て広島の前身であるマツダに加入。広島のほか京都、仙台でもプレーし、J1通算293試合15得点。92年4月に守備的MFとして日本代表に入り“ドーハ世代”の中心選手となった。国際Aマッチ35試合1得点。昨季まで新潟ヘッドコーチで今季から広島を指揮。

最終更新:11月25日(日)7時0分

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