危険運転:神戸地裁が求刑超判決…嫉妬で暴走、2人死傷

毎日新聞 2012年11月09日 00時53分

 兵庫県伊丹市で昨年11月、酒を飲んで軽乗用車を運転し、2人を死傷させて逃げたとして、危険運転致死傷罪などに問われた尼崎市の無職、堀口千鶴被告(43)に対する裁判員裁判の判決が8日、神戸地裁であった。細井正弘裁判長は「居酒屋で内縁の夫に携帯電話で女性の写真を見せられたことに嫉妬し、2人で帰宅する際にあえて危険な運転をしようとした」と認定。「あきれ果てた動機による愚かで浅はかな行為」と断じ、求刑の懲役15年を超える懲役16年を言い渡した。

 判決などによると、堀口被告は昨年11月16日、伊丹市の居酒屋で飲食後、車を運転し、赤信号を無視して時速60〜70キロで交差点に進入。左からきた原付きバイク2台を相次いではね、女性2人を死傷させて逃げた。

 公判で弁護側は「車の速度は時速40キロ程度。赤信号に気づいたが、ブレーキが間に合わなかった」と主張したが、細井裁判長は、堀口被告の車に追い抜かれた人の証言などから退けた。さらに、「衝突後もブレーキを踏むことなく運転を続けた」などと指摘した。

 神戸地検の小尾仁次席検事は「裁判員の真摯(しんし)な判断の結果であり謙虚に受け止めたい」とコメント。裁判員の50代女性は公判後、「交通事故の量刑が軽すぎる。状況証拠などから危険運転致死傷罪をもっと適用しやすくすべきだ」と話した。

 一方、弁護側は「判決は厳しすぎる。(裁判員裁判が)リンチになってしまっている」と述べ、即日控訴した。【渡辺暢】

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