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懲役26年判決 弘前・殺害遺棄事件

2012年11月24日

 弘前市で昨年5月、山形きぬ子さん(当時77)の殺害遺体が自宅床下から見つかった事件で、殺人や死体遺棄など四つの罪に問われた隣人で親戚の無職田中栄被告(58)=同市南富田町=の裁判員裁判が22日、青森地裁であった。武田正裁判長は「残忍かつ計画的な犯行で、反省も認められない」として懲役26年(求刑無期懲役)を言い渡した。

 判決によると、田中被告は昨年5月23日夜、山形さん宅に侵入し、クロスボウの矢を打ち込むなどした後、窒息死させ、床下に遺体を遺棄。殺害後に帰宅した山形さんの夫に至近距離からクロスボウの矢を発射するなどして脅した。

 判決では、(1)被告宅から見つかったクロスボウやバールに山形さんの血痕が付着しており凶器と認められる(2)山形さんの夫が殺害直後の被告を自宅で目撃していることなどから被告の犯人性を認定。土地境界線のトラブルを巡る自己中心的な動機による犯行で矯正は不可能に等しく、再犯の恐れもあるとした。

 青森地検の加藤雄三次席検事は「犯人性が認められたが量刑は一部認められなかった。控訴については当庁で慎重に検討する」と述べた。被告代理人の菱谷(ひし・や)毅弁護士は「主張が認められず残念。(控訴は)被告人と相談して決めたい」と話した。

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