2009年8月19日 (水): ゆめにっき解説
ゆめにっきプレイ中。
これはすごい......。
知らない人のために、これはRPGツクールで作られた
フリーゲームで、「夢の中を旅する」という感じのものです。
↑夢の中に入ると、扉がいっぱい。
いろんな扉に入り、世界を見てゆきます。
↑夢の中の世界。
当たり前ですが、夢の中なので現実世界の法則は
まるっきりありません。
ちょっとホラーっぽい感じもあります。
このゲームの特徴的なところは、
「シナリオがない」ということでしょうか。
いわば、世界だけがあるんですよ。
主人公は、ただ夢の中を歩くだけ。
それでもすごい人気だったりします。
以下、少し解説をしてみたり。
ネタバレはほとんどありません。
シナリオライターっぽい解釈・解説になるかと思います。
これはすごい......。
知らない人のために、これはRPGツクールで作られた
フリーゲームで、「夢の中を旅する」という感じのものです。
↑夢の中に入ると、扉がいっぱい。
いろんな扉に入り、世界を見てゆきます。
↑夢の中の世界。
当たり前ですが、夢の中なので現実世界の法則は
まるっきりありません。
ちょっとホラーっぽい感じもあります。
このゲームの特徴的なところは、
「シナリオがない」ということでしょうか。
いわば、世界だけがあるんですよ。
主人公は、ただ夢の中を歩くだけ。
それでもすごい人気だったりします。
以下、少し解説をしてみたり。
ネタバレはほとんどありません。
シナリオライターっぽい解釈・解説になるかと思います。
さてさて、夢の中を少し見ていくと......
↑奥に行くにつれて、だんだんと世界が壊れていきます。
壊れていくというのは、深層心理に入っていく感じで、
「常識」が壊れていく感じですね。
まさに夢の中。
↑抽象化された世界の中を、主人公は進んでいきます。
↑時には白黒の世界もあったり、
手描きのような世界もあったり、
抽象化された世界に入ってゆきます。
こんなシナリオ皆無のゲームでも、
人によっては「感動した」とか「考えさせられた」とか
強い反響があるんですよ。
実際、ベクターゲームランキングで1位も取ってますし。
このゲームは、人によっては強い感動を得られるものなんですよ。
なぜ、シナリオがなく、世界観だけがあるのに
感動が得られるのか。
その辺を解説してみたいと思います。
まず最初に、「感動」とは何かを知る必要があります。
私達は絵を見た時とか、泣けるお話を聞いた時とか、
高校野球とか、いろんな場所で感動しますよね。
なら、感動ってどういうメカニズムで起こるのか。
これは次に書くシナリオ本で詳しく説明しますが、
結論から言うと
「感動とは、その人の持つ心の抑圧を解放すること」です。
人の持つ抑圧を解放すれば、感動するんですよ。
例えば顕著な例が、失恋した時に
失恋ソングを聴くと感動して癒されますよね。
それって、失恋したという癒されない心の痛手(抑圧)を
癒して解放する、ということなんですよ。
世の中にはいろんな感動があるように見えますが、
感動っていうのは究極的にはそういう原理で起こります。
物語とか音楽だとかいろいろと感動をさせる方法がありますが、
そういう感動を与える(抑圧を解放することを)起こすには、
大まかに次のような3つのアプローチがあります。
(1)抑圧を与えて、解放する
まず一つ目は「抑圧を与えて、解放する」です。
これは小説や映画とかは基本的にこれです。
主人公が欠点や不満点を持っていて、
物語を通して心の成長を遂げる、というものですね。
これはほとんどの人が感動を得られるので、
小説や映画などで多くの人が受け入れられる形です。
(2)抑圧を与えず、解放する(同調する)
2つめは、「抑圧を与えず、解放する」ですね。
失恋ソングとか、がん患者の会だとか、
そういったものがこれに当てはまります。
これは、失恋した人だとか、がん患者だとか、
そういう特定の抑圧や苦しみを持った人にしか
感動を与えられませんが、
ピンポイントで具体的に深い癒しを与えられます。
(3)「鏡」を見せる
さて、最後の3つめは、「鏡を見せる」です。
この「ゆめにっき」というゲームは、
この3番目に当てはまります。
人はいろんな抑圧を持っていますが、
鏡を見せることで、自分自身の心を見せて、
そうして抑圧に気付いて解放させるという
とんでもない方法があったりします。
これは、分かり易い例で言うと、
「ロールシャッハ・テスト」と性質は同じです。
意味のない抽象的で複雑な絵を見せると、
見る側が勝手にイメージして答えるんですよ。
その場合、見る人が固有に持っている抑圧を
その絵に見いだすという傾向があります。
例えば、親からの虐待に苦しんでいる人は
絵が親の怒りの形相に見えてしまったり、
自分の意志が表現できないという抑圧を持っている人は、
翼が欲しい、自由が欲しいというものに見えたり、
そういうものですね。
こんな風に、一つの絵からでも
抽象的なもので意味があるかのように見えるものは、
例えそこに意味が無くても
人が勝手に意味づけをし始めるものなんですよ。
(テレビ版エヴァンゲリオンだとか、少し古い話で言うと
ねじ式だとかもこれに当てはまって有名になったものです)
他にも、歌で言うと鬼束ちひろとかCoccoとかが
そういう抽象性を持つアーティストですよね。
鬼束ちひろの曲なんて、1つの曲が
恋愛の曲だと言う人もいれば、戦争の曲だという人、
心の傷を歌った曲だという人、
人によってさまざまな解釈があるわけです。
これは、いわば人の心を映し出す「鏡」ですよね。
時にいるんですよ、ゲーム製作とかシナリオ製作でも、
こういう「世界だけ」を作ることで心を映し出させる
「鏡職人」みたいな特異体質を持つすごい人が。
このゲームは、まさにそれに当てはまります。
だから、「このゲームの意味は?」と聞かれると、
意味は人の数ほどあるんですよ。
そこで意味を説明するのはできないわけですわ。
だって、鏡を一人ずつに見せて、「そこに何が見えますか?」
と問いかけることと同じなんですよ。
「眼鏡をかけてる男の人がいた」「いいや違う、髪の長い女だ」
とか、食い違って当たり前ですよね。
だって、一人一人が鏡を覗き込んで答えてるんですから。
そして、一人一人が心の抑圧を、このゲームに見いだして
解放してゆくという形ですわ。
なので、抑圧を持たない健康な人、もしくは抑圧を持っていても
抑圧と関連付けなかった場合は、
「よく分からん」「意味不明」「何が感動するの?」
という反応なるでしょう。
鏡というものは、そういうものなんですよね。
逆に、抑圧に関連付けられた人は、その人独自の
強烈な感動を得られる......というメカニズムなわけですわ。
こんな風に、極度に抽象化された複雑な世界は、
それだけで心の世界の鏡になるということです。
この「ゆめにっき」というゲームは、
非常に強い「鏡」を見せているという点で
たぐいまれなる強烈な存在感を放ってるんだと思います。
ちなみに、このような「シナリオの心理学的解説」が
好きな方向けに、こちらのサイトでいろんな内容を掲載しています。
興味がある方は是非どうぞ。
いや~、久しぶりに刺激的なものを味わいましたわ。
これは間違いなくすごいの一言ですね。(=▽=)
おとといここで初めて知り、私もやってみました(・ω・)
なるほどー。そーいうゲームだったのかー。
私はあまり感動をえられなかったので、考察サイトとかまわって他人の解釈よんで、うんうん納得してました(;・ω・)
http://ameblo.jp/yumenikkikousatsu/
この方の考察がとてもしっくりきたけど、更新途中で止まってるのが残念(´・ω・`)
まぁ、こういうのはネット上とかでわいわい考えながら考えを言い合うのが楽しみの一つとも言えますからね~。いろんな考え方があって楽しめると思いますわ。(=▽=)
ゆめにっきのプレイを見たり、ゆめにっきを知ってる友達に色々聞いたり、こうして解説などを検索して調べて頑張ってゆめにっきを知ろうとしてました。プレイする前のストーリーとかの設定が全くないので、訳が分からず困っていましたが・・・なるほど、感じたままでいいんですね。私ははっきり言って全く感動しないというか・・・・何が深いのかよく理解できませんでした。わかりやすい解説ありがとうございました!
プレイする前のストーリーとか細かい設定が全くないので、訳が分からず困っていましたが・・・なるほど、感じたままでいいんですね。私ははっきり言って全く感動しないというか・・・・何が深いのかよく理解できませんでした。わかりやすい解説ありがとうございました!
上の間違いです。連続コメントすみません。