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【スポーツ】真央 4年ぶりV 薄氷の舞2012年11月25日 紙面から ◇フィギュアスケートNHK杯
▽グランプリ(GP)シリーズ第6戦▽第2日▽男女シングルフリーほか▽24日▽宮城県利府町のセキスイハイムスーパーアリーナ 真央、鈴木にわずか0・05点差で4年ぶり栄冠−。女子はSP1位の浅田真央(22)=中京大=が185・27点の今季世界最高得点で4年ぶり3度目の優勝を果たし、2位で185・22点を挙げた鈴木明子(27)=邦和スポーツランド=とともに12月のグランプリ(GP)ファイナル(ロシア・ソチ)進出を決めた。 男子はSP1位の羽生結弦(17)=東北高=が合計261・03点で初優勝。昨年ロシア杯以来のGP2勝目を飾り、2年連続のGPファイナル進出。高橋大輔(26)=関大大学院=は251・51点で2位に入り、7年連続のファイナル進出となった。 得点を聞き、浅田は思わず目を丸くした。7つのジャンプのうち4つが回転不足になる最悪の出来。完全に負けたと思っていた。表現力を評価する演技構成点で鈴木を上回って総合1位を守ったが、フリーは完敗の2位。「いつも通りの滑りができなかったので、すごく悔いが残る。普通にやろうと思いすぎて気持ちに勢いや強さを出すことができなかった」。ジャンプの女王は表情を曇らせた。 中国杯ではフリーに不満があり、その後徹底的に滑り込んだ。3週間、ジャンプそのものよりも全体の流れを重視する練習に励んだ。今回はその成果を出すだけだった。しかし、冒頭の3回転ループが2回転になったのが凡戦のきっかけ。続く2回転半−3回転ジャンプを成功させて波に乗れるかと思いきや、中盤の3回転サルコーが1回転に。「やってきたことが全く出せなかった」。高い演技構成点にも、浅田は「評価してもらえたことはすごくうれしいけど、ジャンプと一緒にならないと意味がない」と顔をこわばらせた。 6位に終わった3月の世界選手権後はスケートに身が入らず、8月に入ってから本格的な練習を開始。佐藤信夫コーチ(70)の教えを一つ一つ守り、ここまでこぎ着けた。不調が続くトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を今季はプログラムから外し、“安全運転”に努めてきたが、この日のフリーではブレーキがかかりすぎてしまった。「『前に前に』という気持ちが少ないと、スピードも出ないし、足にも力が入らない」。浅田は力なく自己分析した。 昨年のGPファイナルは、試合直前に母匡子さんが亡くなったため欠場。悲しみを乗り越え、今年もファイナル切符をつかんだ。「(五輪が行われる)ソチに行けるのは、いいモチベーションになる」。ソチの話になると、浅田に笑顔が戻った。天国の母を安心させる演技をソチで見せられれば、堂々と復活宣言できる。「このままでは納得できない。この悔しさを忘れないで、しっかり練習してファイナルにぶつけたい」と浅田。もう迷わない。思い切りの良さを出し、ファイナル3勝目で己を取り戻す。 (斎藤正和) PR情報
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