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【スポーツ】真央首位 SP67.95点 今季世界最高2012年11月24日 紙面から
◇フィギュアスケートNHK杯▽グランプリ(GP)シリーズ第6戦▽23日▽宮城県利府町▽セキスイハイムスーパーアリーナ▽男女ショートプログラム(SP)など 今月上旬の中国杯(上海)に続くグランプリ(GP)シリーズ連勝を狙う浅田真央(22)=中京大=が、女子ショートプログラム(SP)で今季世界最高の67・95点を出して首位発進。12月のGPファイナル(ロシア・ソチ)進出に大きく前進した。鈴木明子(27)=邦和スポーツランド=は58・60点で5位、今井遥(19)=大東大=は48・10点で9位。 男子SPは、10月のスケートアメリカで世界歴代最高の95・07点を出した羽生結弦(17)=東北高=が自身の記録を0・25点更新する95・32点で首位。高橋大輔(26)=関大大学院=が87・47点の2位で追う。 はつらつとしたアクションに、はじける笑顔。ポニーテールが軽やかに揺れた。寒さが一段と増した晩秋の仙台を、鮮やかなオレンジ色の衣装に身を包んだ浅田がホットに彩った。「中国杯と同じ最高の出来。たくさんの方に応援していただいて、声援をパワーにして頑張れた」。浅田はリンクを下りても、銀盤の上と変わらないスマイルを咲かせた。 中国杯後はプログラムの滑り込みに重点を置いたトレーニングを行い、SPの確実性は格段に増した。ミュージカル楽曲「アイ・ガット・リズム」の軽快な調べに乗せ、冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を決めて流れに乗ると、中国杯で回転不足になったコンビネーションジャンプの3回転フリップも成功。得意の3回転ループをこなした後は浅田の独壇場だった。無邪気な表情でリンクを自在に駆け巡り、会場を埋め尽くしたファンに笑顔を届けた。被災地・宮城を癒やす氷上の天使に、拍手が惜しみなく送られた。得点は中国杯から5点以上アップし、今季世界最高をマーク。ノーミス演技で技術点がアップするのは当然としても、表現力や演技構成を評価する演技構成点も1・19点上昇。今季プログラムから外しているトリプルアクセルを入れれば、上昇の余地はまだ大きい。浅田自身も「今季どこかの試合で跳べたら」と“代名詞”の復活を諦めてはいない。 今大会4位以上でGPファイナル出場権が得られる。昨年は3季ぶりのファイナル進出を決めたが、母匡子さんの容体が急変してカナダから緊急帰国。無念の欠場となった。亡き母のためにも今年こそファイナルの舞台に立ちたい。何より、今季のファイナルは2014年ソチ五輪のテスト大会として開催される。五輪会場のリンクを熟知することは、12月に復帰予定のライバル、キム・ヨナ(韓国)に対し“先手”を打つ策にもなる。それが、銀メダルに泣いたバンクーバー五輪の借りを返す第一歩だ。カギを握るフリーの楽曲はチャイコフスキーのバレエ曲「白鳥の湖」。「このSPは明日につながると思うけど、きょうのことは忘れて、気持ちを切り替えて頑張りたい」と浅田。ロシアが生んだ偉大な作曲家のメロディーに乗り、浅田がソチ行きの切符を手に入れる。 (斎藤正和) PR情報
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