逗子ストーカー:女性の夫、警察に抗議…「三好」姓知られ
毎日新聞 2012年11月10日 02時30分(最終更新 11月10日 02時49分)
神奈川県逗子市で元教員の小堤英統(こづつみ・ひでと)容疑者(40)が以前交際していたフリーデザイナーの三好梨絵(りえ)さん(33)を殺害し自殺したとみられる事件で、昨年6月に小堤容疑者が逮捕された後、三好さんの夫が小堤容疑者に妻の現姓を知られたとして、県警逗子署に抗議していたことが分かった。同署は逮捕した際、逮捕状に記載された三好さんの結婚後の名字などを読み上げたことが判明しており、県警は一連の対応について検証を進めている。
同署は昨年6月、「殺す」などと書いたメールを三好さんに送ったとして小堤容疑者を脅迫容疑で逮捕した。この際、逮捕状に書かれた「三好」姓や現住所の一部などを署員が読み上げたという。
同署によると、逮捕5日後の6月6日、三好さんの夫から署に電話があり「三好という姓が小堤容疑者に知られたと聞いた。捜査中に知られる可能性があるなら事前に教えてほしかった」と抗議した。
三好さんは小堤容疑者に結婚や転居を隠していた。署の担当者は夫に「逮捕の際に名前を知られる可能性があることの説明が足りなかった」と陳謝した。
ただ、担当者がパトロールやストーカー規制法の警告をすると説明すると「警察内部で調整を図って対応してくれれば」と応じたという。
刑事訴訟法は、逮捕状を容疑者に示さなければならないと定めているが、同署の山口雅見副署長は「今思えば、記載を旧姓に変えることなど違う対応をとれたかもしれない」と話している。【山田麻未、山下俊輔】