神奈川県逗子市で女性が元交際相手の男に刺殺された事件で、逗子署が昨年6月に脅迫容疑で男を逮捕する前に、女性から「結婚後の姓や住所は言わないでほしい」と要望されていたことがわかった。しかし、逮捕後に逮捕状の関連資料を読み上げる際、署員は女性の名字や住所を男に告げていた。県警は対応が適切だったか調べる方針だ。
同署によると、元教員の小堤英統(こづつみひでと)容疑者(40)=東京都世田谷区等々力5丁目=が今月6日、逗子市小坪6丁目のフリーデザイナー三好梨絵さん(33)宅に侵入。三好さんを刺殺し、自殺したとみられる。
三好さんは小堤容疑者と別れた約2年後の2008年に結婚して姓が変わり、逗子市に転居したが、小堤容疑者には隠していた。昨年4月、小堤容疑者から「刺し殺す」などと書かれたメールが届いたとして同署に相談。その際、「仮に逮捕する場合でも、名前や住所は言わないでほしい」と要望した。