国が公表したいじめの緊急調査で、児童・生徒1千人あたりの認知件数は、最多の鹿児島159.5件から、最少の福岡1.0件まで大きく開いた。なぜか。
鹿児島県は全体件数も3万877件で、全国で最も多かった。県教委は「増えたのではなく、軽微なものを含めて実態を早くつかめたから」と説明する。
これまでは各校がいじめと判断したものだけを報告していた。今回は県教委の統一アンケートを使い、無記名でいじめの具体例を提示。「あった」「ない」「今もある」「誰から」などの項目に○をつけ、答えやすくした。担当者は「一般にいじめとまでは言われないものでも子どもは心に傷を負い、不登校につながることもある。軽微なことも拾い上げてもらった」と話す。