福一は直下型地震で死んだ・1

初稿:2011年11月23日 最終改訂:2012年11月24日

文責:  株式会社 イソップ  代表取締役  岩田 清 ( いわた・きよし=文責者=筆者)

読売新聞が、「津波が福一原発を襲う寸前」と報じた、実際は、襲った直後の写真 <画面クリックで拡大>

 私が、独自の解析可視化処理技術に拠って、可能な限りの最適化を施した結果の画像です。 既に津波が上陸している事は、次の画像で判ります。

4号タービン建屋南からも流れ込んだ溜まり水

プロセス建屋南から流れ込んだ溜まり水

事務棟北の五叉路西に崖崩れ!発見!

5号タービン建屋東の取水口付近で煙!発見!

 しかしながら、そもそも、見出しから間違って居る読売新聞からは、何らのコメントも見つけられませんでした。 この状況は現在でも 然程変わって居ません。 私自身が、時間の許す限り行って居る解析可視化処理作業に拠って、幾らか見通しが良くなった程度です。 東電の極端な 隠蔽体質の所為で、どれだけ国民の生命が蝕まれて居るかを考えると「ぞっ」とします。 それでも、根気よく、海外のホームページやブログを閲覧して行くと、 時に発見をします。 例えば、5号タービン建屋取水口付近の画像は、私の画像処理では、この程度が限界ですが・・・、

2012年11月16日に最適化処理をし直した「5号タービン建屋取水口付近の煙」 2011/3/11

 国会事故調が指摘した事で、東電が2012年9月11日に公開した600枚の写真の内、重要な視覚証拠と成り得る 3枚の画像の撮影位置を確定する事に大変役立ちました。

以下の3画像の撮影場所、A、B、C、それぞれの写角と方向です。

A: 地震の崖崩れ・地割れ・段差・陥没、津波冠水で、仕方なく五叉路北を歩いて帰る作業員 <画面クリックで拡大>

B: 事務棟北、五叉路南側の駐車場に生じた大陥没 遠景の塔は、5・6号排気塔 <画面クリックで拡大>

C: 事務棟北、五叉路南側の駐車場に生じた大陥没 松林の向こう、Cask建屋・小駐車場 <画面クリックで拡大>

凄い崖崩れや地割れ・地盤沈下が写されて居ますが、これは未だ序の口!

東電が特別重要な視覚証拠を今なお握り潰して居ると推測させる写真

D: 事務棟北東、荷揚げ場から五叉路へ通じる坂道の崖上から海を望む <画面クリックで文字が消えます>

 この写真は、全く平凡。 ですが、松林が、地盤沈下して居る事の証明以上に、超重要な視覚証拠です。 その理由は、写し手がもう一歩踏み込めば、 この松林の崖下が厚生棟で、厚生棟の周りに在る多数の地割れ・段差・陥没が俯瞰的に写せる事。 更に、坂道に大きな段差や地盤沈下が在り、最大の段差は、マンホールが浮き出て、 補修しなければ車が通れない事が判る写真が撮れる事。 東電にとって、それ以上に不都合な、小駐車場に生じた活断層の露頭と陥没、陥没地に落ちた車を実写でき、 荷揚げ場、5号炉方面へ通じる道路、Cask建屋の陥没が実写できたと云う事です。 私ならば、当然、これらを写します。 この写し手も、 当然、こうして居ると思います。 『この写し手の行動を否定し、つまりは、国民の生命と財産を蔑ろにして東電の利益を死守した。』と、私は東電の姿勢を看破できます。

上掲の写真撮影位置は此処

グーグルアースの3D機能で、写真Dの撮影場所を確認  <画面クリックで文字が消えます>

 この画像に拠って、荷揚場から五叉路へ通じる坂道は、3:(青色)で地割れして、4:(草色)で段差を生じた事が判ります。 典型的な破砕帯の、地震時の 動きが視覚証明できました。 それ以上に、この画像は、こう云う解説が為され得る良質の写真をも、写真Dの撮影者は撮っているだろうとの推測を強めます。 事実、坂道の地割れ、 段差だけでなく、確実に写しているであろう、小駐車場に生じた活断層露頭▼Aに渦巻状に引き寄せられるかの様な、Cask建屋南西角の歪みとともに、「大きな段差・陥没は、 複数の活断層が交差している場所に発生して居る」との破砕帯の特徴をも、この画像に拠って、視覚証明できるからです。 国民は、小駐車場の活断層露頭▼A (=写真F)を、地震発生後、僅か一週間後(画面左下隅に表示)、既に証拠隠滅して居る犯罪行為に対して、 もっと激しく怒るべきです。 同時に、このような犯罪者である東電に巨額の資金援助をし、真に救済を必要とする大地震津波および原発罹災者の生命と財産保護を 蔑ろにして居る政府と国会、これを犯罪として取り締まらない警察検察を、国民は、もっと激しく糾弾すべきだと思います!

写真B写真C写真Dの撮影場所と、 1週間以内に証拠隠滅された▼Aの場所 <画面クリックで文字が消えます>

 写真BとCとで紹介して居る地下構造物や、写真Dで紹介して居る黒色の構造物が浮き上がって居るように見えるのは、マンホールが浮き上がって居るように 見える理由とほぼ同じです。 異なる点は、写真B・C、写真Dの構造物は、その下に、コンクリートパイルが打ち込まれて地下構造物を支えて居る所、マンホールは、接続されて 居る配管に依って支えられて居る所だけです。 こう云う支えが無い場所は、地震で激しく揺すられ、地下の隙間が潰されて地下水が放出される液状化現象に因って、 地盤沈下します。 地震直後の双葉町内を撮った写真では、小川を跨ぐ橋で前者の例が、道路のマンホールで後者の例が、数多く見られます。

福一は地震で死んだ!福二近辺でも、この有様! <画面クリックで拡大>

朝毎読Nでは「家屋の倒壊は軽微」と云う大嘘!  <以上2枚の画面が含まれる動画は、こちら>

  
 

広河隆一氏らが地震津波30時間後に入った双葉町内の地割れ陥没!  <以上3枚の画像が含まれる動画は、こちら>

注意して見れば、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町の橋は段差だらけ! <画面クリックで拡大>

2012年2月28日の南相馬市小高区井田川   <この画面が含まれる動画は、こちら>

 浪江町の北、南相馬市小高区井田川には、1年経っても水没した田圃が! 『津波で、ポンプが壊れた。』では絶対に説明付かない、地震に因る地盤沈下で、 縄文時代の海岸線に戻ってしまった風景が在ります。 動画のナレーションは、TV放送会社の「経営方針」に基づく大嘘・小嘘が充満して居ます。 しかし、 映像が本物である事は、次のグーグルアースの画像左下隅の日付で視覚証明できます。

海岸側から「井田川浦」を西望 <画面クリックで拡大>

海岸側から西北西望(広域)<画面クリックで拡大>

 上掲左の画面は、右画面に比べて、広域を写して居ます。 左下隅が浪江町請戸港です。 請戸港の北側の台地に、一部が南相馬市小高区浦尻に掛かる形で、 東北電力が浪江小高原発建設を決めたのは1960年代。 反対派の 根強い抵抗で、建設が遅れに遅れて、3.11地震と津波に襲われ、請戸港は壊滅、井田川地区は井田川浦に逆戻り!

文字情報では、これが優れて居ます。干拓美田 労苦水の泡 南相馬・小高区を歩く 警戒区域だった街

 この、福島の地震・津波・福一原発事故からの復興を、最も邪魔しているのが、福一原発事故由来の、放射能塗れの瓦礫。 単純に焼却すれば、 日本中どころか世界中に放射能が拡散します。

南相馬市小高区井田川 <画面クリックで拡大>

南相馬市小高区塚原 <画面クリックで拡大>

動画では、この情報が優れています。 「福島の皆さん 南相馬小高区塚原行政区長・今野由喜さん  <1>  <2>

地震に因る地割れ・段差 <画面クリックで拡大>

相双丘陵の脆弱さが判る崖崩れ<画面クリックで拡大>

集められた瓦礫の山 <画面クリックで拡大>

津波で流された車 <画面クリックで拡大>

根こそぎ流された木 <画面クリックで拡大>

それでも、山紫陽花が咲いて居る<画面クリックで拡大>

地震津波で瓦礫化したテトラポット<画面クリックで拡大>

此処も例外無く、橋の両側は段差<画面クリックで拡大>

政府は真の震災対策をせよ!

 菅内閣、野田内閣が、3.11以降して来た事は、強きを助け弱きを挫く悪魔の行いです。 しかし私は、この馬鹿げた二つの内閣が、金と権力の旨味を知り尽くして 居る世渡り上手の高級官僚の操り人形である事を知って居ますから、此処まで悪徳官僚をのさばらせた、歴代の自民党政権も赦しません。 少なくとも、原爆を所持したい気持ちを 原発で満足させた何かに毒された岸内閣以降の幾人かについては「死人に鞭打つ」気持ちで攻撃したいです。 次の地震地図を見て、異常に気付いて下さい。
ここで、「瓦礫に何かを混ぜて焼却すれば! そして、この焼却灰を活用した放射能汚染水浄化材と為す処理装置を」と閃いたアイデアが、 何と!原発推進派と見做し得る人からも注目され始めました! もしかしたら、浜通りの、一石二鳥の再活性化案に成るかも知れない! 急遽、 「安定同位体の数」の追記作業をも再開する事に! 人手と時間が足りない!

E: 2011年12月、東電の事故調査報告書に載った唯一の地割れ・段差・陥没写真 <クリックで文字無し拡大>

 上掲の写真は、2011年3月11日地震直後の、厚生棟南側の取り付け道路の、地震に因る損壊状況を撮っています。 呆れ果てて下さい! そして猛烈に怒って下さい! この写真は、半年後に出された東電福一原発事故調査中間報告書に初めて公開された唯一の物です。 地震に因る地割れ・段差・陥没・崖崩れの写真が、 ある数量、纏まって発表されたのは、2012年9月11日です。 国会事故調の『東電は写真を隠して居る。』との指摘を受けて、「津波」写真を公開した2012年7月時点でも、 地震関連写真は公開されませんでした。 私が、怒り心頭に達するのは、東電は、これらの写真を公開しただけであって、それぞれの写真について、国民が充分納得できる説明を 付けていません。 この事は、多くの皆さんが、私のホームページに殺到されて居ると云う事情に由って証明できます。 東電は悪魔です。 この悪魔性を立証送検しない検察を始め、電力会社を監督すべき経済産業省等々の政府機関全ても悪魔です。 来る総選挙では、この状況を良しとする候補者に鉄槌を下しましょう!

東電旧首脳に極刑を言い渡すべき証拠画像

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F: 2011年3月12日10時39分の小駐車場 <画面クリックで、小駐車場を右端に含む広域衛星写真>

 上掲画像が極めて重要な理由は、画面中央に写って居る活断層露頭と地盤陥没領域とが、3.11地震1週間以内に、東電に因って証拠隠滅されて居るから です。 鮮明な画像は、2012年3月12日10時39分撮影の、この画像部分を含む広域写真のオリジナルと、この1分前に撮影された広域写真しか存在しません。 それさえも、 雲や霧が掛かって不鮮明な部分が在るので、司法的証拠価値を失わない範囲で、私が、私独自の解析可視化処理技術を駆使して得た、この画像の鮮明さを超える画像は、 ネット上から得られません。 翌、3月13日午前の福一原発上空は「快晴」の筈ですが、ネットで得られる福一原発の探査衛星写真は濃霧状態です。 全く変ですね!

2011年3月13日午前、広川隆一氏らのカメラ取材では快晴! 広川隆一氏らの、 <動画1>  <動画2>  <動画3>

デジタルグローブ社公開の2011年3月13日の福一原発
<画面クリックで拡大>

左掲写真の部分(デジタルグローブ社)
<画面クリックで拡大>

 此処に軍事的秘密の存在、思いたくないのですが、 「原発は原爆の歪んだ姿」と思ってしまう何かが在ります。 従って、東電に米国軍事関係機関から、直接または防衛省経由で、生データを得られるルートが有れば、もしかしたら、 東電は上掲画像以上の鮮明な画像を得て居るでしょうが、日米同盟は、決して対等なものではないので、米国の軍事画像解析を行っているデジタルグローブ社が、 米国法令に触れる視覚情報を秘密裏に東電に渡しているとは考えられません。 この意味で、この画像のオリジナルデータには、 この画像から、はみ出した部分に、私が『解析可視化処理したくても出来ない重要な事象が、数多く写って居るのでは?』と思っています。

直上の衛星写真上辺に、庇だけが写って居る「厚生棟」の地震に因る損壊状況 <画面クリックで拡大>

 福一原発は、数cmから数mの「狭義の破砕帯」ではなく、「双葉断層」と太平洋とに挟まれた「相双丘陵」と呼ばれる、「広義の破砕帯」に 存在します。 「広義の破砕帯」とは、大地震が起きる度に、上下左右前後に「不規則」ではなく「非線形」に揺すられる事に因って、土地が「不等沈下・不等隆起」を 繰り返す土地を示す「地学用語」です。 「不規則」に揺すられた結果は、「不等沈下・不等隆起」ではなく「等沈下・等隆起」と、ほぼ同じである事を、 フラクタルのB.B.マンデルブロ氏と共同研究したのは1974年です。 彼が有名な 「マンデルブロ集合」を発見する6年前の事です。 東電は、福一原発の敷地内の活断層について、 今もって、本当の事を公開しません。 にも拘らず、私が、限られた視覚情報から、福一原発敷地内に、少なくとも1:(水色=ほぼ南・北、)2:(藤色=ほぼ南南西・ 北北東)、3:(青色=ほぼ南西・北東)、4:(草色=ほぼ南東・北西)、5:(黄色=ほぼ東・西)、6:(橙色=ほぼ東南東・西北西)、7:(臙脂=ほぼ南南東・ 北北西)の活断層群が在り、残る、8:(碧緑=ほぼ東北東・西南西)の活断層も、双葉町内の JR常磐線架橋の倒壊に関与して居ると解説できるのは、 非線形理論に拠って、「局所崩壊」が推測可能であり、実際、推測通りに、地盤が崩壊して居るからです。 今時、『地震予知は不可能だと云う事が判った。』と ほざいて居る地震学者は、自らの知の低さを自覚して、早急に身を退きなさい! こんな説を、自己保全に引用する東電・電事連は、視覚証拠を隠蔽するのではなく、 デジタル・ITに適合する改組を早急に実施すべきです。

厚生棟下の崖崩れ <画面クリックで拡大>

左掲写真の撮影場所と画角

とりあえず、此処まで追記改訂完了!

ふくいちを裁く・目次
安定同位体の数
遥かな未来人に伝達すべきは21世紀人の善行
4号機爆発は、想定外の核爆発だった!
福一原発の閃光源を完全に特定できました
ふくいちを裁く・0
ふくいちを裁く・1
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