岩手のニュース

ボランティア、1桁止まり 盛岡市開設、宮古の派遣施設

草刈りに汗を流すボランティア=岩手県大槌町大槌

 東日本大震災で被災した岩手県宮古市、岩手県山田、大槌両町などにボランティアを派遣するため、盛岡市が宮古市に開設した「かわいキャンプ」が、志願者不足に悩んでいる。ボランティアの需要は1日20〜30人あるのに対して、志願者が10人に満たない日もある。年末にかけて派遣要請は現状のまま続くとみられ、関係者はPRに躍起になっている。

 キャンプを運営する市社会福祉協議会によると、ピークの昨年8月は1日平均55人のボランティアを受け入れた。その後は徐々に減り、今月中旬は10人以下にまで減少した。
 理由として、市社協は(1)県外に被災地の情報が十分行き渡らず、手助けが必要なくなったと思われている(2)福島第1原発事故の避難区域の再編で立ち入れるようになった福島県の一部地区に志願者が集まっている−などを挙げる。
 被災者からの派遣要請は畑の整地、草刈り、側溝の泥かき、引っ越し手伝い、イベント支援など。ボランティアが足りないため、支援活動を隔日から週1日に減らした例も出ている。
 市社協は募集チラシを県内の大学などに配布したほか、ボランティアの経験者に電子メールで参加を呼び掛けている。中塚英慈主任は「人手不足を知って、滞在期間を延長するボランティアもいる。被災地を忘れないためにも、意欲ある人はぜひ来てほしい」と話す。
 かわいキャンプは盛岡市が昨年7月に開設。ボランティアは改装した旧学校校舎に無料で宿泊し、午前8時から午後5時ごろまで活動する。日帰りでの参加も可能。連絡先は0193(76)2005。


2012年11月23日金曜日


Ads by Google

△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS