来季の続投が正式に発表され、報道陣の質問に答えるグランパスのストイコビッチ監督(中)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで
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来季の続投が決まった名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(47)が23日、正式発表を受けて報道陣の質問に答え、意気込みを示した。長期政権の指揮官として、特に憂慮を示したのはホームゲームで客足が鈍っているという現実。「より多くのサポーターに見てもらうに値するサッカーをしている」と強力なバックアップを呼び掛けた。
もっとグランパスを応援してほしい−。来季、就任6年目を迎えることが決まったストイコビッチ監督が、続投決定後の“第一声”で異例の呼び掛けを行った。
「ここ数年、面白いサッカーをしてきたという自負はある。クラブのイメージはいい方向に向いているし、すべての方にスタジアムで応援してほしい。より多くのサポーターに見てもらうに値するサッカーをしている」
今季のホームゲーム(Jリーグ16試合)1試合平均の入場者数は1万6734人で8位にとどまっている。ちなみに昨季は5位。リーグトップクラスの予算規模を考えても物足りない。
売り上げの核となるシーズンチケットも豊田スタジアムで約5300、瑞穂陸上競技場で約4700と伸び悩んだ。ファンサービスにも気を配るピクシーとしては座視できない現実だったはず。鹿島戦当日の24日には豊田スタジアムで来季シーズンチケットの受け付けが行われる。集客を呼び掛けるなら今が絶好のタイミングだった。
続投について、ストイコビッチ監督は「ここで仕事を続けられるのは光栄。名古屋は『家』のように感じている。2010年は優勝、昨季もほぼ優勝(勝ち点1差の2位)だった。来年はもっとチームを向上させる」と意欲を語った。
指揮官にはピッチ上で十分な結果を残してきたという自負がある。願うのは、もっと強力なサポート。長期政権のトップとして、ピッチ内外が一体となってクラブを盛り上げる姿を理想に掲げた。 (木村尚公)
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