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中国パスポートの地図表記に周辺国抗議
11月24日 4時35分

中国パスポートの地図表記に周辺国抗議
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中国がことし5月から発行しているパスポートに印刷された地図などを巡って、南シナ海の島々などが中国の一部のように描かれているとして、フィリピン、ベトナム、台湾が相次いで抗議し、波紋が広がっています。

問題になっているのは、中国政府が、ことし5月からデザインを新たにして発行しているパスポートで、ビザのページに地図や観光地の絵が印刷されています。
この地図について、フィリピン政府は今月21日、フィリピンやベトナムなどが中国と領有権を争っている南シナ海の島々が、中国の一部のように点線で囲われているとして、「地図は明らかにフィリピン領を含んでいて受け入れられない」と中国政府に抗議しました。
また、ベトナム政府も22日、「ベトナムの主権を著しく侵害するものだ」として中国側に抗議の文書を送り、地図に描かれた点線を削除するよう求めたことを明らかにしました。
さらに、台湾当局も23日、台湾の観光地が中国の領土のように扱われているとして抗議する声明を出すなど、波紋が広がっています。
これに対して、中国外務省の報道官は23日、定例会見で、台湾は中国の一部だとしたうえで、「パスポートの図案は、特定の国を示したものでなく、関係国は理性的な態度で冷静に対応してほしい」と述べました。
一方、中国が領有権を主張している沖縄県の尖閣諸島について、北京にある日本大使館は、「中国の領土として明確には描かれていない」としています。

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