停戦合意から一夜 被害状況が見えてきたガザの現状報告です。
イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの停戦合意から一夜。
被害状況が徐々に見えてきた、ガザの現状について、佐々木 亮記者の報告です。
停戦開始から一夜明けたパレスチナ自治区ガザでは、依然煙がくすぶるなど、イスラエル軍による空爆の爪痕がいたるところに残っている。
一方で、停戦の効果も見え始めた。
ガザ市内のマーケットには、9日ぶりに客足が戻り、多くの人々でにぎわっていて、普通の生活が徐々に戻りつつあるようだった。
街には、多くの人が繰り出し、避難していた人も自宅に帰りつつある。
最も空爆が激しかったガザ北部に住むハニーさん一家は、9日ぶりに自宅に戻った。
空爆が始まった14日に自宅のすぐ脇が爆撃され、家族は無事だったものの、4カ月前に完成したばかりの自宅は大きな被害を受けた。
妻・アハラームさんは「このミサイルの破片が、体から1cmのところをかすったんですよ」と話した。
連日続いた空爆のストレスで、娘が難聴になるなど、心に大きな傷を負った。
イスラエル軍の攻撃は、人口密集地にも及び、多くの民間人を含む160人以上が亡くなった。
停戦の条件をめぐり、双方の考えに隔たりが大きい中、平穏がどの程度続くかは見えていない。