いじめ:半年で14万件 急増自治体「これが現実」
2012年11月23日
一方、認知件数が少ない自治体は、児童生徒へのアンケートで「いじめられた」と回答があっても、学校の調査で「いじめには当たらない」と判断したケースが多かった。1000人あたり1・7件の埼玉、1・5件の滋賀、1・0件の福岡の3県はいずれも「友達から嫌なことを言われた」などのケースを除いた。「冷やかしやからかいを取り上げていたら現場が混乱する」(埼玉県)という判断だ。ただ3県とも、軽微でもいじめにつながりかねない事案は子供の表情の変化に注意しているという。
子供の生命や安全が脅かされる可能性がある重大ないじめ278件について文科省は県別の件数を明かしていない。毎日新聞の取材で一部判明したのは、宮城11件、埼玉1件、奈良5件、熊本8件。中には自らの手首を切った自殺未遂の例もあるが、各地で対応済みという。