2006年11月11日

監察官

警察における監察官は警察庁・警視庁・各道府県警察に設置される常設職であり、特に全国日本警察のトップたる監察官のことを「首席監察官」と呼ぶ。首席監察官は警察庁長官官房所属で警視監の階級である警察官がその任にあたる。

首席監察官以外の通常の監察官については警視がその任にあたる。各都道府県警察により多少の違いはあるが、身内を調査する監察官はその因果な役割からか、警視の中でも所属長にあたる副署長経験者が1年ほどの任期で、次の移動により所轄署長・本部の課長に昇任するまでの短期間のスルーのポストでもある。

警察における監察官は警察内部の不祥事の調査、服務規定違反など内部罰則を犯した警察官への質疑、内部犯罪の取り締まりや監視・さらには会計上の監査業務にも口をはさめる権限を与えられている。

いわば警察の中の警察であり、警視庁・道府県警本部の監察官室も警務警察セクションたる警務部に編成されている。

しかし、近年監察官に対し接待や馴れ合いなどで不正との批判等を受ける事案も発生しており、さらに警察庁の監察官は上位階級の警察官で占められているために、上には甘く下とは馴れ合う監察風習ができあがっており、それがカラ監察などの風潮を生み出す原因にもなったとされる。新潟県で発生した少女監禁事件の際に発覚した賭けマージャン事件なども警察庁の特別監察チームを新潟県警幹部が過度に接待をしたことが原因といわれる。

警察庁監察官
警察庁における監察官は、いずれも上位階級の国家公務員たるいわゆるキャリアの者が占めており、全国の監察の統括的立場にある。そのため、上部監察として各地の県警等に出張することもしばしばであり、警察庁監察官の権限は相当に強力なものといえる。ただし首席監察官であっても全ての警察官の監察を行うわけではなく、警察庁長官や警視総監などの最高幹部の監察は国家公安委員会が担当することとされている。なお、警視総監は東京を管轄する警視庁の長という位置付けであるが、身分が国家公務員になるので都知事や都公安委員会による処分・勧告などは一切行えず、東京都の自前の権限では裁くことが出来ない。また同様に各道府県警本部長も全て警視監・警視長の階級を有する国家公務員なので県知事・県公安委員会レベルの権限では処分が下せない点が消防吏員との最大の違いといえる。

新月警察庁長官官房首席監察官
日本警察における監察官のトップ。階級は警視監。待遇的には準高官。俸給上は国家公務員指定職となる地位。

監察官は組織の最高責任者の直轄とされているので警察庁首席監察官は警察庁長官の直轄となっている。

要するに警察庁の中枢にあたる極めて重要なポストである為、問答無用でキャリアの指定席となっている。

キャリアにとっては局長や官房長に直で進めるポストなので人気が高い。

長官官房には審議官や参事官などの幹部もいるが首席監察官は審議官と階級は同じだが待遇は上で総括審議官と同クラスの扱いとなっている。
これは審議官はあくまで各局の局次長として高官の補佐役であるが首席監察官は全国監察の元締めたる存在であるという事情による。

職務は日本全国全ての警察機関の監察とその指導であるが実際には具体的に何らかの事案の監察を担当したりどこぞで不祥事があったから派遣されたりするようなことは少ない。

普段は警察庁内の首席監察官室(いわゆる幹部用の個室の一種)にてデスクワーク勤務が殆ど。
それ以外では庁議に出席したり全国監察官会議を取仕切ったりすることもあるが実際に内部監察の為の実働的な職務はあまり行わない。

新月警察庁長官官房人事課監察官
首席監察官直属の監察官で階級は警視正・警視長。今現在定員は3名となっている。
首席監察官の命を受け警察庁監察官として全国の警察機関の監察を担当。
こちらは首席監察官よりは実務的な職務も行う。どこかで警察不祥事が発生した場合には現地へ赴き監察を実施する。

但し少数先鋭体制なので機動力が無く主に現地の監察官や警察幹部に助言するような役回りが多い。

新月警視庁及び道府県警の監察官
全国の自治体警察に置かれる監察官。警視総監や警察本部長など最高責任者や主だった幹部が直接管理する。

所属は警務部。警務部は警察の中の警察といわれている警察組織の中枢部で犯罪者を取締る警察官をも取締る職務である為、その責務は非常に重く各自治体警察の最高責任者クラスの直轄となっている。

また監察官は警視庁及び道府県警本部内において設置されるものでそれ以下の組織(警察署など)には置かれない。
警察署内にて不祥事事件や内部調査が必要な際には上位警察機関である警視庁や道府県警本部から監察官が派遣される。

新月監察官の職務
警察の監察官は警察官による内部犯罪の取締りや調査、監視、内規違反者の処罰、また会計監査や予算に関する事柄にもタッチできる強大な権限を持っている。

民間企業においても「監査役」というのがいるが権限は監査役よりもはるかに強い。

また警察における監察官は警察官から任命されるので捜査権や逮捕権など警察官が普通に持っている権限も併せて持っている。

ニックネーム ピィポくん at 00:11| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする