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【社会】

捜査員が突入、男の身柄を確保 豊川信金立てこもり

2012年11月23日 03時42分

 22日午後2時20分ごろ、愛知県豊川市蔵子(ぞうし)の豊川信用金庫蔵子支店に、サバイバルナイフのような刃物を持った男が押し入り、店内にいた女性客1人と職員4人を人質に立てこもった。男は、人質に刃物を突きつけた状態で、野田内閣の退陣や報道陣を呼ぶよう求めていたが、23日午前3時前から愛知県警の捜査員が支店2階から突入、午前3時8分に男の身柄を確保し、人質全員を保護した。

 県警によると、人質となっていたのは、支店次長の加藤賢吾さん(41)=愛知県豊橋市=と職員の山本順子さん(27)=同、武山萌さん(19)=豊川市、堀江洋子さん(55)=同=と、客として訪れていたパート木下祥恵さん(48)=同=の5人。うち木下さんは午後9時33分、支店を出て、県警が保護した。

 県警は23日午後3時、県警本部に「豊川信用金庫蔵子支店人質立てこもり事件対策室」を設置、電話で男と連絡をとるなどして、人質を解放するよう説得を続けていた。

 県警によると、22日午後2時18分、同支店から非常通報があった。男は正面玄関西側にある出入り口から入り込み、現金自動預払機(ATM)近くにいた木下さんを羽交い締めにしてカウンター内に立てこもった。刃渡り10センチほどのナイフを持っていた。

 店内には職員や客など11人がいたが、職員5人と男性客1人は店外に出された。

 男は人質1人に刃物を突きつけた状態で、カウンター付近にいたという。

 男は立てこもった後、人質となった加藤次長を通じて一一〇番し、食料や飲み物、たばこ、投光器などを要求した。県警は拡声器、たばこ、ライターなどを渡した。午後9時20分ごろ、県警が加藤さんの携帯電話に電話をかけ、人質5人のうち女性4人の解放を求めた。その後、弁当6人分を差し入れると、木下さんだけが解放された。

 県警によると、22日午後10時52分、加藤さんから一一〇番があり、男からの伝言として「投光器の用意はできないのか。しなければ火をたくぞ」と要求。午後11時4分、県警は支店裏の通用口に火の付いたものを確認した。加藤さんが置いたとみられる。

 その1分後に県警が電話をかけ「投光器を持って行くから火を消してほしい」。すると午後11時53分には加藤さんから再度、一一〇番があり「投光器を届けないとさらに燃やすぞ」「俺は32歳だ」と挑発を繰り返した。

 23日午前0時4分には県警側から「投光器の準備をする」と連絡。その直後に投光器を取り付けた。

 関係者によると、犯人は立てこもる直前、近くにあるカラオケ店にいたとみられる。

 

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