
ザ・ストレス社会。これは色々と複雑極まる現代社会の運命とも言える現象だ。
ストレスフルな毎日を過ごす人々向けに、世の中では各種セラピーが流行している状況だが、それは急激に経済発展が進む中国でも同じのようだ。
今、中国で話題となっているストレス緩和セラピーがある。
このセラピーでは患者に一度、死んでもらうことになっている。もちろん本当に死ぬわけではない。
この心療センターが用意している
棺桶に入ってもらうのだ。(画像:Daily Mailより)
棺桶に入り、毛布をかけて横たわる。そして蓋を閉じる。
ここから一時的に、「死ぬ」のだ。
そう、
このセラピーの目的は棺桶に入り擬似的な「死」を体験し、そして棺桶から出ることで「生まれ変わる」感覚をつかむことなのだ。仕事、人間関係や家族の問題等が積もり、「もうすべてリセットしたい」と思ったことがある人は多いだろう。
しかしだからといってリアルに「リセット」してしまうのはあまりに悲惨、むなしい。
そこでこうした「擬似的な死」を体験することで一度すべてを取り払うイメージを掴み、新しくなって生まれ変わった自分でもう一度がんばろうという気にさせるのだ。
しかし極度の閉所恐怖症の場合はどうなのだろうか?
「このセラピーは万人向けではありません。その人に合ったセラピーが必要です」と語るのはこの棺桶セラピーを実施している心療カウンセリングセンターのカウンセラー、タン・ユーロン氏だ。
確かに閉所恐怖症の人がこのセラピーを体験しても、あまりの恐怖とストレスで本当に「逝ってしまう」ことも可能性としてあり得る。あくまで「合う人向け」なのだ。
棺桶に入る前、患者は「最後の言葉」を書く。人によって書く言葉は様々だろう。次の生まれ変わりに備えて「来世」での目標を書く人もいれば、「今までありがとう」のような「現世での終わりの言葉」を書く人もいるだろう。
最後の言葉を書くことで一層の「逝った感」が増すのかもしれない。
そして棺桶に入る。
その時間、五分である。「たったの五分かよ!?」とツッコミを入れたくもなるが、五分という時間には理由があるのだろう。
5分後にカウンセラーが起こしに来る。この時すでに「生まれ変わって」いるので、起きるときは赤ん坊の泣き声が流されるという。
(画像:Daily Mailより)
「学芸会の演技かよ・・・」とこのセラピーの効用を疑う人もいるだろうが、既出のタン・ユーロンさんはこのセラピーで救われ、それがきっかけでボランティアでこの心療センターのスタッフになったのだという。
何事もやってみないとわからないものである。
一度「逝って」みると意外とリフレッシュできるのかもしれない。
【記事:猫姫】
参照元:
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