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【大相撲】

日馬富士 3敗目 3連覇ピンチ

2012年11月23日 紙面から

妙義龍にすくい投げで敗れた日馬富士(左)=福岡国際センター(撮影・北村彰)

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◇九州場所<12日目>

(22日・福岡国際センター)

 新横綱の日馬富士(28)=伊勢ケ浜=は関脇妙義龍にすくい投げで敗れ、3敗に後退。3場所連続優勝が難しくなった。横綱白鵬(27)=宮城野=は大関琴奨菊を下手投げで退け、1敗をキープ。通算73勝で、6度目の年間最多勝を決めるとともに、年6場所制となった1958年以降で最多の6年連続で達成した。かど番の琴奨菊は5敗目を喫した。

 朝の強制稽古の効果もなく、日馬富士が妙義龍のすくい投げに屈して連敗。痛恨の3敗目を喫し、優勝戦線から後退した。

 「(相手の)足が出たんじゃないか、と。勝ったと思った。まわしを取って逆に安心してしまったのかな」

 もつれた土俵際。やや強引に打った左からの上手投げにスキが生じた。巧みにすくわれて右肩から土俵に落ちた。物言いこそ付いたが、判定は覆らず夏場所の11、12日目以来約半年ぶりの連敗。「クソッ!」。支度部屋に戻ると、風呂場で何度も絶叫した。

 11日目の敗戦から一夜明けたこの日朝、2日ぶりに稽古場に現れた日馬富士は十両の宝富士を相手に立ち合いの確認を15回。これで土俵を下り、稽古を終えようとしたが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から呼び止められた。

 「宝富士にも稽古をつけてやれ! 自分だけで終わりじゃダメだ」

 やや不満げに再び土俵に上がった横綱は胸を出すこと8番。師匠から強制稽古を命じられ、冷や汗を交え、たっぷりと体を動かした。

 「場所前から足首が痛いと言っていたけどね。でももっと精神的に強くならないと。厳しさが足りない」。伊勢ケ浜親方は疲労が懸念される終盤戦に入って、げきを飛ばした。しかし黒星。皮肉な結果となった。

 「あと3日ある。土俵の上では何があるか分からない」と望みを捨てない日馬富士。残り3日でトップ白鵬との差は2。自力Vの可能性が消え、3場所連続Vは大きく遠のいた。 (竹尾和久)

 

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