18日の練習試合でアグレッシブなプレーを見せたグランパスのMF田鍋(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
|
 |
名古屋グランパスのMF田鍋陵太(19)が2016年のリオデジャネイロ五輪へ決意を新たにしている。U−19日本代表メンバーとしてU−19アジア選手権(11月・UAE)に臨んだが、準々決勝でイラクに敗れU−20ワールドカップ(W杯)出場権を逃した。世界の舞台に立てない悔しさを糧に、グランパスでのレギュラー取り、そして4年後の五輪出場へ照準を合わせた。
またしても、高い壁に阻まれた。U−19アジア選手権の準々決勝で日本が敗れるのは3大会連続。4強以上が得られるU−20W杯の出場権を逃した田鍋からは、帰国後も悔しさが消えていない。「あと一勝でいけるというところ。悔しさしかありません」と語った。
田鍋は予選リーグからの全4試合中、3試合で途中出場。大一番のイラク戦では後半開始からピッチに立ったが、勝利をもたらすことができなかった。「暑さは関係ない。イラクとは力の差があった。メンタルも向こうの方が強かった」と振り返る。不運などではなく、実力で負けたのが現実だった。
個人としての課題は自覚している。試合ではサイドを突破することはできても、得点はそう多くない。「得点にこだわろうと思ってやっています。最近はシュート数が増えてきた」と得点力アップを誓う。帰国後初戦となった18日のグランパスU−18との練習試合では豪快なミドルで1得点。意識改革の成果は着々と表れている。
過去にはグランパスの先輩FW永井も同じアジアの準々決勝で敗れ、そのことが糧となってロンドン五輪へつながった。田鍋は「負けたことが今後の励みになる。次の五輪まで時間はあるし、まずはグランパスで試合に出て、代表に選ばれるように成長していきたい」。悔しい敗戦を、脱皮のきっかけにする。 (木村尚公)
この記事を印刷する