石原前東京都知事を代表に迎えた“新生”日本維新の会の橋下代表代行が19日、大阪各地で街頭演説を行ったが、早くも関係者からその戦略に疑問の声が上がっている。
橋下氏が真っ先に応援に駆けつけたのは、新人候補ではなく元自民党の松浪健太氏(41)。松浪氏の立候補予定地は、民主党の辻元清美氏(52)の選挙区でもある大阪10区。前回も同じ選挙区で争ったが、当時自民党の松浪氏は大敗。その後、松浪氏は近畿ブロックの比例で復活当選を果たしたが、同選挙区は辻元氏がすこぶる強い場所だ。
「ここで勝利をもぎ取れば、維新の躍進を大いにアピールできる」と橋下氏が考えたのだろう。
また橋下氏は、新人候補の上西小百合氏(29)の応援にも姿を現した。上西氏は、緊張で声が震え言葉に詰まるなど、非情につたない演説に終始した。集まった聴衆から「こらアカンわ。絶対入れへん」といった声が漏れるなど、散々なものだった。だが、橋下氏が丁寧なフォローをして、なんとか場を盛り上げた。
さらに難波で行った演説では、震災がれきの受け入れ反対派が多数集合し、プラカード掲げて橋下氏批判の声を上げていたが、それを逆手に取り「がれきは受け入れます。被災地を見捨てるわけにはいかないんです。いつから自分勝手な人間が増えたんでしょうか」と市民の賛同を求め、市民団体を無視するのではなく説得していた。
橋下氏の演説のうまさは誰もが認めるところ。だからこそ「松浪さんはまずは自分の力でやるべき。橋下さんの力は新人候補に注いだほうが維新としての地力は上がる」(維新の会関係者)との“作戦ミス”では、との声が上がった。各地で落下傘候補の擁立が目立つ維新だけに百人力の橋下氏に新人の手助けをさせるべきというのだ。
松浪氏のように“経験者”は、まず自力でなんとかしろ、ということだろう。
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