景品表示法違反:イー・アクセスに措置命令 消費者庁
2012年11月16日
消費者庁は16日、通信サービス「イー・モバイル」を提供するイー・アクセスが、高速通信サービス「EMOBILE LTE」の広告でうたった通信速度と利用エリア拡大の予定が実際にはなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、同社に再発防止を求める措置命令を出した。
同社は、今年3月から4月にかけて新聞や週刊誌の広告に「通信速度最大75Mbps」「東名阪主要都市人口カバー率99%(2012年6月予定)」などと表示したが、広告の時点で、最大通信速度が75Mbpsの基地局を、東名阪主要都市の人口カバー率99%になるように開設する計画はなかった。また、LTE向けWi−Fiルーターの「Pocket WiFi LTE(GL01P)」「Pocket WiFi LTE(GL02P)」はUSB接続に対応していないため、Wi−Fi接続では最大30Mbpsでしか利用できないものだった。
イーモバイルの広報担当者は「すべての基地局が75Mbpsで99%のカバー率になるように見える広告を表示して誤解を与えたことにおわびする。端末についても、WiFi接続のみのルーターでは速度が落ちることの説明が不足だった」と話した。広告以外のパンフレットなどの表記も8月までに改善し、2013年2月までにはWi−FiルーターをUSBで使えるようにするソフトウエアを配信する予定。USBでの利用では速度が落ちないため、最大速度が75Mbpsに向上するという。【岡礼子】