さてと、今日はこれが二番目の記事になるわけで。
後一個載せますが
皆さん是非付いてきてやってください(笑
と言うわけで、久々の小説を載せましょう。
でも、今回の小説はタイトルに「姉弟小説」って
書いてありますけどいつものシリーズじゃないんですよ。
あるときふと思いついた作品で、
構想に時間はかかりましたが相当満足のいく作品になってます。
超甘甘です(笑
さて、そんなわけで、
注意事項を読み飛ばしつつ、
ぜひとも見てやってください(ぇ、飛ばすの?
+++警告文+++
この小説を読むにあたり、
以下の人間はお断りしております。
1、現実と妄想、及び空想が区別出来ない人。
2、あまりにも精神年齢が低く、
そのての小説を読んで犯罪に走ってしまいそうな人。
3、基本的にエッチな小説が嫌い、もしくは抵抗の無い人。
4、自分は生易しい表現が嫌いで、激しい表現が好きだという人。
5、このけいこくをよんでもいみがわからないひと。
この中の一つにでも当てはまる様でしたら
読むのをお控え下さい。
この作品を読んで貴方に何らかの影響、脳内破壊等を及ぼしても
玉露は一切責任を取りません。
尚、この作品の著作権は玉露にあるので、
無断転載を固く禁じます。
また、この小説はフィクションであり、
登場する人物、団体名などは現実のそれとは一切関係ありません。
では、其れ以外の方で、甘甘なえちぃ小説大好きだと
言う方は「続きを読む」ボタンからどぞー
+++本当の気持ち・・・+++
by 玉露
全く・・・どうしたものか・・・。
別に俺が今悩んでいるのは、
目の前に並んでいる数学の問題が解けないからでは無い。
今、俺を悩ませている一番の原因は・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「ヒロー、下行って飲み物持ってきてよー」
「・・・・・・」
取り敢えず無視してみる。
俺は机に向かったままペンを走らせた。
すると、相手は俺が聞こえていないと思ったのだろう、
同じ台詞を大声で叫ぶ。
「ヒロー、下行って飲み物持ってきてよーっ!」
「うるさいな、聞こえてるよ」
「何だ、聞こえてるなら早く返事しなさいよ」
そして、其れが当たり前であるかのように、
俺への命令を続行している。
「何で俺がチカ姉の飲み物取りに行かなきゃいけないんだよ」
「何でって、私が飲みたいからに決まってるじゃない」
・・・どんな理屈だよ。
チカ姉──『神凪 千景(かんなぎ ちかげ)』は、
そんな簡単なことも分からないのかと言わんばかりに
キョトンとした表情をしている。
「俺、今勉強中だからそんなの自分でやれよ」
「・・・何? お姉ちゃんの言うことが聞けないの?」
そして、正真正銘、実の姉だったりする。
今年大学を卒業して、今は結構大手の企業でOLをやっているのだが、
家に帰れば毎日のように俺をこき使って大きな顔をしている・・・。
今チカ姉が雑誌を読みながら
うつ伏せになって寝ているのだって、
俺のベッドだったりするのだ。
そんな、毎度理不尽な扱いを受ける俺は、
『神凪 裕紀(かんなぎ ひろき)』。
チカ姉より三つ年下で、今は大学二年生。
「・・・分かったよ」
「ふふっ、分かれば良いのよ」
チカ姉は満足気に頷き、
再び手元の雑誌に視線を落とす。
俺は、仕方なく自分の部屋を出て、
台所へ行くために階段を下りていった・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「はい、持ってきたよ」
「ん、ありがと」
チカ姉は、こちらを見ようともせず、
雑誌に視線を落としたまま俺からペットボトルを受け取る。
「そもそも、何で俺の部屋で雑誌読んでるんだ?」
「用事があるときにヒロにやってもらえるから」
「・・・・・・それに、チカ姉の着てる服って・・・」
「これ? ヒロのだよ?」
体を起こしながらこちらを見上げるチカ姉。
その表情に思わずドキッとしてしまうのも当然。
お風呂上りなのだろう、肩まである黒髪はしっとりと水気を帯び、
濡れた髪が張り付いている頬はうっすらと上気している。
何よりも、今現在チカ姉の着ている服と言うのは、
俺の高校時代に着ていたカッターシャツなのだ。
そして、それ以外には──多分──下着しか身に着けていないと言う
半ば暴挙とも呼べる姿だった。
「な、何で俺の学生服をチカ姉が持ってるんだよ」
「んー、これおっきくて着やすかったから、貰っちゃった」
えへっ、と可愛く微笑んでみせるチカ姉。
貰っちゃったって・・・。
母さんも、洗濯物に息子の学生服が混ざってても
気にならないんだろうか・・・。
「貰っちゃったのは良いけど、ちゃんと服くらい着ろよ」
「どうして? このシャツ楽なのに・・・」
「どうして、って・・・其れは・・・」
「・・・あれ、もしかして・・・?」
思わず言いよどんでしまった俺に、
チカ姉はニヤッと小さく笑みを浮かべる。
・・・不味い。
この表情はチカ姉が何か企んだときの顔だ・・・。
「そっか、ヒロってばこの姿見て興奮しちゃったんだ・・・?」
「なっ、俺はただ勉強の邪魔だから・・・」
「ふふっ、そうなんだぁ・・・」
「ちょ、何して・・・」
ニヤニヤと微笑を浮かべながら
チカ姉はゆっくりとワイシャツのボタンに手をかける。
そして、きっちり閉められていたボタンを、
上のボタンからゆっくりと外してゆく・・・。
「それじゃあ、お姉ちゃんと『お勉強』しよっか・・・?」
「チカ姉、何言って・・・っ」
突然の行動に俺は身動き出来なくなる。
そして、その間にチカ姉はシャツのボタンを
上から三つ目まで外し終えている。
外されたシャツの隙間から覗く
チカ姉の柔肌・・・。
どうやら、チカ姉は下着も着けてないみたいです。
それに、意外とおっきいかも・・・。
・・・って、そうじゃないだろ・・・っ!?
「うふっ、なーんて・・・冗談よ」
「なっ・・・・・・」
「ふふっ、ヒロったら真剣に見つめちゃって・・・エッチ」
クスッと微笑したチカ姉は、
手で胸元を隠すような仕草をしながら
ベッドの上から降りる。
俺が返事すら出来ない状況に居る中、
チカ姉は扉の前まで行くと、
「ちゃんと勉強するんだぞ?」
そんな一言を残して部屋から出て行ってしまった。
そして、残された俺は部屋の真ん中に取り残され、
未だに思考能力が戻らないまま、
チカ姉の出て行った扉を見つめたまま立っている。
「・・・できねぇよ・・・・・・」
俺は力なくそう一言呟いて、
そのまま誰も居ないベッドの上に倒れこんだ。
ベッドは、チカ姉が寝ていたからだろう、
少しだけ温かくて、なんだか良い香りがした・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「今日はゆっくり出来そうだな・・・」
次の日、夕食を食べ終えた俺は、
大学のレポートを仕上げて、風呂に入った後、
自分の部屋のベッドに寝転がって天井を見上げていた。
なぜ俺がこんなにくつろいでいられるかと言うと、
其れは何よりもチカ姉がこの部屋に居ないと言う事だろう。
今日は、会社の人達と飲み会に行くらしく、
帰りは遅くなると家に電話があった。
チカ姉、あんまり酒飲めなかった気もするんだけど・・・。
まさか、酒飲んで何か問題起こしてるんじゃ・・・。
「いや、今日はチカ姉なんて忘れて自由に──」
『過ごせるんだ』と言おうとした所で
俺の携帯に着信が入る。
画面を確認して、
其処に表示されている名前にため息をつく。
『チカ姉』
携帯の画面には、俺の自由を奪おうとする
呪文が表示されていたのだ・・・。
「はい、もしもし・・・」
『あ、あの。神凪裕貴さんですか?』
だが、驚いたことに
電話に出た相手の声は、チカ姉のものではなく、
俺は突然のことに一瞬思考が止まる。
「・・・どちらさまですか?」
取り敢えず電話の相手を確かめようと、
俺は一応聞き返してみる。
『あ、私千景さんの同僚の若田(わかた)って言います』
「えっと、裕貴は俺ですが、何か?」
『実は・・・・・・』
話は至って単純。
つまりは会社の飲み会に出掛けたチカ姉が
飲めもしない酒に手を出した挙句、
酔いつぶれて俺の名前を連呼していると。
そして、どうしたものかと皆で言っている間に、
若田さんが姉の携帯を使って俺の携帯に電話をかけてきた訳だ。
「分かりました、今から迎えに行きますので、場所を・・・」
『えっと、駅前にある──・・・』
そして、俺はその居酒屋の場所を聞くと、
家から近いということもあり、歩いて迎えに行くことにした。
既に親は寝ている。
当たり前だ、今は既に夜中の十二時だ。
俺は真っ暗な廊下を進み、
なるべく音を立てないように玄関のドアを開け、
そのまま家を出て駅前の居酒屋へと向かう。
真夜中の街はシンと静まりかえり、
通り過ぎる車の数も少なく、すれ違う人も居なかった。
空の上には明るく道を照らしている満月と、
無数の星が輝きを放っている・・・。
『いらっしゃいませッ』
引き戸を開けて暖簾をくぐると、
威勢のいい声がかかってきた。
俺はすぐに、店の中で酔いつぶれているチカ姉と、
その会社の同僚であろう五人ほどの団体を見つける。
「あの、姉を迎えに来ました」
『あなたが裕貴君?』
「はい、すみません、姉がご迷惑を・・・」
「あっ、ヒロ迎えにきてくれたの〜?」
俺が先ほど電話をかけてきたと思われる女性に謝っていると、
すぐ後ろで横になっていたチカ姉が俺の姿を見つけて起き上がる。
チカ姉は完全に酔いつぶれているようで、
あまり呂律も回っていない。
「ほら、チカ姉帰るよ?」
「うん、お迎えご苦労・・・っ」
最早意味不明な敬礼をするチカ姉を、
俺は無理やり手を引いて店の外へと連れ出す。
チカ姉の同僚の人たちも、
皆会計を済ませて店の外に出て、
チカ姉の姿に呆れていたり心配していたりした。
『任せちゃって大丈夫かな?』
「はい、ホントにご迷惑をおかけしました」
『ううん、其れよりも気をつけてね?』
「はい、じゃあおやすみなさい」
そして、俺は足元のおぼつかない
チカ姉の手を引きながら、居酒屋を後にする。
全く、何で飲めもしない酒を飲むんだか・・・。
少しは迎えに行く俺の身にもなれってもんだ・・・。
「チカ姉、ちゃんと歩いてよ・・・」
「んん・・・やぁだ・・・歩けないもん・・・」
暫く行くと、チカ姉がまるで駄々っ子のように
俺の腕をぎゅっと握りながら泣き声を上げる。
俺は足を止めて嘆息。
こうなったチカ姉を止められる人間は、
そうは居ないだろう・・・。
「分かったよ・・・ほら」
「ふぇ・・・?」
「背負ってやるから、掴まって」
「うん・・・えへぇ・・・」
何だか嬉しそうに笑ったチカ姉は、
そのまま俺の背中へと飛び乗った。
背中に響くチカ姉の重み・・・。
女の人って、こんなに軽いんだ・・・。
まぁ、チカ姉は俺よりも大分小さいけど・・・。
「ちゃんと掴まった?」
「ん、だいじょうぶ・・・」
ちゃんと掴まったことを確認し、
俺は家の方向へと歩き出す。
背中には、チカ姉の体がぎゅっとくっつけられて、
小さく響く鼓動の音と、温もりが伝わってくる。
後、なんだか軟らかい感触も・・・。
「・・・・・・と」
「え? 何か言った?」
「ありがとう、ヒロ・・・」
「・・・うん」
耳元でそっと囁かれ、
俺はなんだか、こう言うのも良いのかもしれない、
なんて思ってしまった・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
<ガチャ・・・>
玄関のドアをそっと開き、
親を起こさないようにそっと廊下を歩く。
静かに階段を上り、
二階にあるチカ姉の部屋の扉を開けた。
「ほら、部屋に着いたよ」
「うぅん・・・もう動けない・・・」
「チカ姉は何も動いてねえだろ・・・」
「・・・すぅ・・・すぅ・・・」
既に寝息を立て始めたチカ姉を、
俺はベッドへと横たえて布団をかける。
さすがに服を着替えさせる訳にはいかないので、
仕方なくそのままの格好で。
「全く・・・おやすみ」
「ん・・・ヒロ、おやす、み・・・」
何処まで意識があるんだか・・・。
俺はそのまま部屋から出て、
自分の部屋へと戻った。
そして、チカ姉を背負って運んだ疲れもあり、
ベッドに倒れこむようにして横になると、
そのまますぐに眠りへと落ちていった・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「ヒロー、テレビのリモコン取ってー?」
「・・・はぁ・・・・・・」
そして、次の日からも、
チカ姉は相変わらずのままで、
別に酒を飲んで失敗したからといって、
反省するような人間ではなかった・・・。
さすがに、酔いつぶれた次の日の朝だけは、
『ヒロ、昨日はありがとうね・・・?』
『覚えてるのか?』
『うん・・・迷惑かけちゃったね・・・』
『まぁ、気にしなくても良いよ』
『ありがと、ヒロ・・・』
なんて、しおらしい事を言っていたけど、
本当に気にしていない様子で相変わらずの態度だった。
「なによ、そのため息は?」
「何でもねえよ、ほら、リモコン」
「ん、ありがと」
そう言って、のんきにリビングのソファに座りながら
テレビのチャンネルを変えて行くチカ姉。
やっぱり、少しは気にしろって言ったほうが
良かったのかな・・・俺のためにも。
そう思い、俺は再び小さく嘆息を漏らした・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
『それじゃあ、明後日には帰ってくるから』
「ん、分かったよ」
『千景も、ちゃんと家の事頼んだわよ?』
「任せといてよ、ね、ヒロ?」
「何で俺・・・?」
チカ姉が酔いつぶれてから、
一週間ほどが経った金曜日の朝。
父さんは会社の出張で日曜の夜まで
帰ってこないらしく、
其れを機に母さんも近所の奥さん達と
二泊三日の温泉旅行に出掛けるらしい。
俺は全責任をチカ姉から押し付けられながらも、
まあ何とかなるだろうと思って了承する。
「じゃあ、俺も学校行ってくるわ」
「あっ、私も仕事遅れちゃうっ」
『行ってらっしゃい』
「「いってきます」」
慌てて玄関から走り去っていくチカ姉を横目に、
俺はいたってのんびりと学校へと行くために家を出る。
チカ姉の会社も俺の学校も、
家からは歩いていける距離にあるので、
時々は一緒に途中まで歩いていくこともある。
でも、今日のチカ姉にはそんな余裕は皆無のようだった。
全く、あれでよく会社でやってるよな・・・。
もしかして会社ではちゃんとしてるとか・・・?
・・・いやいや。
チカ姉に限ってそんなこと・・・。
「って、そんな事考えてるのばれたら・・・」
俺は背筋がゾクッとするのを感じ、
それ以上の思考を止めた。
暫く歩いていくと、俺の通う大学も見えてきて、
沢山の学生達で賑わう声が聞こえてくる。
「今日からチカ姉と俺だけなんだ・・・」
そう考えると、なんだか凄く不味い事になったような気もする。
親と言うストッパーの外れたチカ姉が、
俺に一体どんな理不尽な注文を言いつけるのか・・・。
でも、普段から理不尽な注文ばっかりか・・・。
なんだか其れはそれで・・・。
「俺、三日間持つかな・・・」
そんな一抹の不安を抱え、
俺は大学の正門をくぐって行った・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「やっべぇ・・・チカ姉怒ってるかも」
夕暮れに染まる街並みを歩きながら、
俺は一人、嫌な考えに体を震わせる。
全く、これと言うのもあいつ等が
ゲーセンになんか行こうって言い出すから・・・。
って、誘いに乗ったのは俺か・・・。
「どうやって言い訳するかな・・・」
家に帰ってきて誰も居らず、
あまつさえ夕食の準備も整っていないとなると・・・。
──そう、チカ姉はほとんど料理が出来ない・・・。
だから母さんが居ないときには俺が作ることになってるけど・・・。
何かチカ姉の好物でも作って
機嫌取っておくか・・・。
「何か材料あったっけ・・・」
俺は一人で呟きながら
冷蔵庫の中身を思い出してみる。
うーん、材料はあったな・・・。
「後はチカ姉の機嫌次第だな・・・」
そんなことを考えながら、
俺は少しずつ夕闇に呑まれていく空を見上げて
一つため息を吐き出した。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「あれ・・・?」
既に日も沈み、
空の上には少し欠けた月と、
無数の星が広がっている。
家までたどり着いた俺は、
その光景に少し驚く。
家の中からは明かりは漏れておらず、
誰も居ないことを示している。
時計を確認すると、
既に時刻は夜の七時を回っている。
何時も定時で帰ってくるチカ姉が
こんなに遅くなることなんて滅多にあることじゃない。
「でも、チカ姉に怒鳴られなくて済むか」
その点については
少しばかり安堵の息を漏らす。
<ガチャ・・・>
家の鍵を開け、玄関を開いて中に入る。
当たり前のように部屋の中は暗く、
入り口にあったスイッチで部屋の明かりを点ける。
怒られずに済むとはいえ、
やはり誰も居ない家に帰ってくるのは
なんだか少し寂しい気持ちになってしまう。
部屋の中が真っ暗ともなれば尚更だ。
「ったく、チカ姉何してるんだろ・・・」
と、リビングのソファに腰掛けながら
一人ぶつぶつと呟く。
テレビをつけても、
結局あまり見る気にもなれず
すぐ電源を切ってしまう。
居たら居たできっと面倒くさい事になるんだろうけど、
それでもやっぱり、と思ってしまう自分も居る。
「夕食はチカ姉が帰ってからにするか・・・」
そう思い、俺はソファの上にゴロンと横になり、
チカ姉が帰ってくるまでうたた寝でもしようかと目を閉じた・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
以下、長文のため、
「姉弟小説1−2」へと続きます。
後一個載せますが
皆さん是非付いてきてやってください(笑
と言うわけで、久々の小説を載せましょう。
でも、今回の小説はタイトルに「姉弟小説」って
書いてありますけどいつものシリーズじゃないんですよ。
あるときふと思いついた作品で、
構想に時間はかかりましたが相当満足のいく作品になってます。
超甘甘です(笑
さて、そんなわけで、
注意事項を読み飛ばしつつ、
ぜひとも見てやってください(ぇ、飛ばすの?
+++警告文+++
この小説を読むにあたり、
以下の人間はお断りしております。
1、現実と妄想、及び空想が区別出来ない人。
2、あまりにも精神年齢が低く、
そのての小説を読んで犯罪に走ってしまいそうな人。
3、基本的にエッチな小説が嫌い、もしくは抵抗の無い人。
4、自分は生易しい表現が嫌いで、激しい表現が好きだという人。
5、このけいこくをよんでもいみがわからないひと。
この中の一つにでも当てはまる様でしたら
読むのをお控え下さい。
この作品を読んで貴方に何らかの影響、脳内破壊等を及ぼしても
玉露は一切責任を取りません。
尚、この作品の著作権は玉露にあるので、
無断転載を固く禁じます。
また、この小説はフィクションであり、
登場する人物、団体名などは現実のそれとは一切関係ありません。
では、其れ以外の方で、甘甘なえちぃ小説大好きだと
言う方は「続きを読む」ボタンからどぞー
+++本当の気持ち・・・+++
by 玉露
全く・・・どうしたものか・・・。
別に俺が今悩んでいるのは、
目の前に並んでいる数学の問題が解けないからでは無い。
今、俺を悩ませている一番の原因は・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「ヒロー、下行って飲み物持ってきてよー」
「・・・・・・」
取り敢えず無視してみる。
俺は机に向かったままペンを走らせた。
すると、相手は俺が聞こえていないと思ったのだろう、
同じ台詞を大声で叫ぶ。
「ヒロー、下行って飲み物持ってきてよーっ!」
「うるさいな、聞こえてるよ」
「何だ、聞こえてるなら早く返事しなさいよ」
そして、其れが当たり前であるかのように、
俺への命令を続行している。
「何で俺がチカ姉の飲み物取りに行かなきゃいけないんだよ」
「何でって、私が飲みたいからに決まってるじゃない」
・・・どんな理屈だよ。
チカ姉──『神凪 千景(かんなぎ ちかげ)』は、
そんな簡単なことも分からないのかと言わんばかりに
キョトンとした表情をしている。
「俺、今勉強中だからそんなの自分でやれよ」
「・・・何? お姉ちゃんの言うことが聞けないの?」
そして、正真正銘、実の姉だったりする。
今年大学を卒業して、今は結構大手の企業でOLをやっているのだが、
家に帰れば毎日のように俺をこき使って大きな顔をしている・・・。
今チカ姉が雑誌を読みながら
うつ伏せになって寝ているのだって、
俺のベッドだったりするのだ。
そんな、毎度理不尽な扱いを受ける俺は、
『神凪 裕紀(かんなぎ ひろき)』。
チカ姉より三つ年下で、今は大学二年生。
「・・・分かったよ」
「ふふっ、分かれば良いのよ」
チカ姉は満足気に頷き、
再び手元の雑誌に視線を落とす。
俺は、仕方なく自分の部屋を出て、
台所へ行くために階段を下りていった・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「はい、持ってきたよ」
「ん、ありがと」
チカ姉は、こちらを見ようともせず、
雑誌に視線を落としたまま俺からペットボトルを受け取る。
「そもそも、何で俺の部屋で雑誌読んでるんだ?」
「用事があるときにヒロにやってもらえるから」
「・・・・・・それに、チカ姉の着てる服って・・・」
「これ? ヒロのだよ?」
体を起こしながらこちらを見上げるチカ姉。
その表情に思わずドキッとしてしまうのも当然。
お風呂上りなのだろう、肩まである黒髪はしっとりと水気を帯び、
濡れた髪が張り付いている頬はうっすらと上気している。
何よりも、今現在チカ姉の着ている服と言うのは、
俺の高校時代に着ていたカッターシャツなのだ。
そして、それ以外には──多分──下着しか身に着けていないと言う
半ば暴挙とも呼べる姿だった。
「な、何で俺の学生服をチカ姉が持ってるんだよ」
「んー、これおっきくて着やすかったから、貰っちゃった」
えへっ、と可愛く微笑んでみせるチカ姉。
貰っちゃったって・・・。
母さんも、洗濯物に息子の学生服が混ざってても
気にならないんだろうか・・・。
「貰っちゃったのは良いけど、ちゃんと服くらい着ろよ」
「どうして? このシャツ楽なのに・・・」
「どうして、って・・・其れは・・・」
「・・・あれ、もしかして・・・?」
思わず言いよどんでしまった俺に、
チカ姉はニヤッと小さく笑みを浮かべる。
・・・不味い。
この表情はチカ姉が何か企んだときの顔だ・・・。
「そっか、ヒロってばこの姿見て興奮しちゃったんだ・・・?」
「なっ、俺はただ勉強の邪魔だから・・・」
「ふふっ、そうなんだぁ・・・」
「ちょ、何して・・・」
ニヤニヤと微笑を浮かべながら
チカ姉はゆっくりとワイシャツのボタンに手をかける。
そして、きっちり閉められていたボタンを、
上のボタンからゆっくりと外してゆく・・・。
「それじゃあ、お姉ちゃんと『お勉強』しよっか・・・?」
「チカ姉、何言って・・・っ」
突然の行動に俺は身動き出来なくなる。
そして、その間にチカ姉はシャツのボタンを
上から三つ目まで外し終えている。
外されたシャツの隙間から覗く
チカ姉の柔肌・・・。
どうやら、チカ姉は下着も着けてないみたいです。
それに、意外とおっきいかも・・・。
・・・って、そうじゃないだろ・・・っ!?
「うふっ、なーんて・・・冗談よ」
「なっ・・・・・・」
「ふふっ、ヒロったら真剣に見つめちゃって・・・エッチ」
クスッと微笑したチカ姉は、
手で胸元を隠すような仕草をしながら
ベッドの上から降りる。
俺が返事すら出来ない状況に居る中、
チカ姉は扉の前まで行くと、
「ちゃんと勉強するんだぞ?」
そんな一言を残して部屋から出て行ってしまった。
そして、残された俺は部屋の真ん中に取り残され、
未だに思考能力が戻らないまま、
チカ姉の出て行った扉を見つめたまま立っている。
「・・・できねぇよ・・・・・・」
俺は力なくそう一言呟いて、
そのまま誰も居ないベッドの上に倒れこんだ。
ベッドは、チカ姉が寝ていたからだろう、
少しだけ温かくて、なんだか良い香りがした・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
「今日はゆっくり出来そうだな・・・」
次の日、夕食を食べ終えた俺は、
大学のレポートを仕上げて、風呂に入った後、
自分の部屋のベッドに寝転がって天井を見上げていた。
なぜ俺がこんなにくつろいでいられるかと言うと、
其れは何よりもチカ姉がこの部屋に居ないと言う事だろう。
今日は、会社の人達と飲み会に行くらしく、
帰りは遅くなると家に電話があった。
チカ姉、あんまり酒飲めなかった気もするんだけど・・・。
まさか、酒飲んで何か問題起こしてるんじゃ・・・。
「いや、今日はチカ姉なんて忘れて自由に──」
『過ごせるんだ』と言おうとした所で
俺の携帯に着信が入る。
画面を確認して、
其処に表示されている名前にため息をつく。
『チカ姉』
携帯の画面には、俺の自由を奪おうとする
呪文が表示されていたのだ・・・。
「はい、もしもし・・・」
『あ、あの。神凪裕貴さんですか?』
だが、驚いたことに
電話に出た相手の声は、チカ姉のものではなく、
俺は突然のことに一瞬思考が止まる。
「・・・どちらさまですか?」
取り敢えず電話の相手を確かめようと、
俺は一応聞き返してみる。
『あ、私千景さんの同僚の若田(わかた)って言います』
「えっと、裕貴は俺ですが、何か?」
『実は・・・・・・』
話は至って単純。
つまりは会社の飲み会に出掛けたチカ姉が
飲めもしない酒に手を出した挙句、
酔いつぶれて俺の名前を連呼していると。
そして、どうしたものかと皆で言っている間に、
若田さんが姉の携帯を使って俺の携帯に電話をかけてきた訳だ。
「分かりました、今から迎えに行きますので、場所を・・・」
『えっと、駅前にある──・・・』
そして、俺はその居酒屋の場所を聞くと、
家から近いということもあり、歩いて迎えに行くことにした。
既に親は寝ている。
当たり前だ、今は既に夜中の十二時だ。
俺は真っ暗な廊下を進み、
なるべく音を立てないように玄関のドアを開け、
そのまま家を出て駅前の居酒屋へと向かう。
真夜中の街はシンと静まりかえり、
通り過ぎる車の数も少なく、すれ違う人も居なかった。
空の上には明るく道を照らしている満月と、
無数の星が輝きを放っている・・・。
『いらっしゃいませッ』
引き戸を開けて暖簾をくぐると、
威勢のいい声がかかってきた。
俺はすぐに、店の中で酔いつぶれているチカ姉と、
その会社の同僚であろう五人ほどの団体を見つける。
「あの、姉を迎えに来ました」
『あなたが裕貴君?』
「はい、すみません、姉がご迷惑を・・・」
「あっ、ヒロ迎えにきてくれたの〜?」
俺が先ほど電話をかけてきたと思われる女性に謝っていると、
すぐ後ろで横になっていたチカ姉が俺の姿を見つけて起き上がる。
チカ姉は完全に酔いつぶれているようで、
あまり呂律も回っていない。
「ほら、チカ姉帰るよ?」
「うん、お迎えご苦労・・・っ」
最早意味不明な敬礼をするチカ姉を、
俺は無理やり手を引いて店の外へと連れ出す。
チカ姉の同僚の人たちも、
皆会計を済ませて店の外に出て、
チカ姉の姿に呆れていたり心配していたりした。
『任せちゃって大丈夫かな?』
「はい、ホントにご迷惑をおかけしました」
『ううん、其れよりも気をつけてね?』
「はい、じゃあおやすみなさい」
そして、俺は足元のおぼつかない
チカ姉の手を引きながら、居酒屋を後にする。
全く、何で飲めもしない酒を飲むんだか・・・。
少しは迎えに行く俺の身にもなれってもんだ・・・。
「チカ姉、ちゃんと歩いてよ・・・」
「んん・・・やぁだ・・・歩けないもん・・・」
暫く行くと、チカ姉がまるで駄々っ子のように
俺の腕をぎゅっと握りながら泣き声を上げる。
俺は足を止めて嘆息。
こうなったチカ姉を止められる人間は、
そうは居ないだろう・・・。
「分かったよ・・・ほら」
「ふぇ・・・?」
「背負ってやるから、掴まって」
「うん・・・えへぇ・・・」
何だか嬉しそうに笑ったチカ姉は、
そのまま俺の背中へと飛び乗った。
背中に響くチカ姉の重み・・・。
女の人って、こんなに軽いんだ・・・。
まぁ、チカ姉は俺よりも大分小さいけど・・・。
「ちゃんと掴まった?」
「ん、だいじょうぶ・・・」
ちゃんと掴まったことを確認し、
俺は家の方向へと歩き出す。
背中には、チカ姉の体がぎゅっとくっつけられて、
小さく響く鼓動の音と、温もりが伝わってくる。
後、なんだか軟らかい感触も・・・。
「・・・・・・と」
「え? 何か言った?」
「ありがとう、ヒロ・・・」
「・・・うん」
耳元でそっと囁かれ、
俺はなんだか、こう言うのも良いのかもしれない、
なんて思ってしまった・・・。
━━*━━*━━*━━*━━*━━
<ガチャ・・・>
玄関のドアをそっと開き、
親を起こさないようにそっと廊下を歩く。
静かに階段を上り、
二階にあるチカ姉の部屋の扉を開けた。
「ほら、部屋に着いたよ」
「うぅん・・・もう動けない・・・」
「チカ姉は何も動いてねえだろ・・・」
「・・・すぅ・・・すぅ・・・」
既に寝息を立て始めたチカ姉を、
俺はベッドへと横たえて布団をかける。
さすがに服を着替えさせる訳にはいかないので、
仕方なくそのままの格好で。
「全く・・・おやすみ」
「ん・・・ヒロ、おやす、み・・・」
何処まで意識があるんだか・・・。
俺はそのまま部屋から出て、
自分の部屋へと戻った。
そして、チカ姉を背負って運んだ疲れもあり、
ベッドに倒れこむようにして横になると、
そのまますぐに眠りへと落ちていった・・・。
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「ヒロー、テレビのリモコン取ってー?」
「・・・はぁ・・・・・・」
そして、次の日からも、
チカ姉は相変わらずのままで、
別に酒を飲んで失敗したからといって、
反省するような人間ではなかった・・・。
さすがに、酔いつぶれた次の日の朝だけは、
『ヒロ、昨日はありがとうね・・・?』
『覚えてるのか?』
『うん・・・迷惑かけちゃったね・・・』
『まぁ、気にしなくても良いよ』
『ありがと、ヒロ・・・』
なんて、しおらしい事を言っていたけど、
本当に気にしていない様子で相変わらずの態度だった。
「なによ、そのため息は?」
「何でもねえよ、ほら、リモコン」
「ん、ありがと」
そう言って、のんきにリビングのソファに座りながら
テレビのチャンネルを変えて行くチカ姉。
やっぱり、少しは気にしろって言ったほうが
良かったのかな・・・俺のためにも。
そう思い、俺は再び小さく嘆息を漏らした・・・。
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『それじゃあ、明後日には帰ってくるから』
「ん、分かったよ」
『千景も、ちゃんと家の事頼んだわよ?』
「任せといてよ、ね、ヒロ?」
「何で俺・・・?」
チカ姉が酔いつぶれてから、
一週間ほどが経った金曜日の朝。
父さんは会社の出張で日曜の夜まで
帰ってこないらしく、
其れを機に母さんも近所の奥さん達と
二泊三日の温泉旅行に出掛けるらしい。
俺は全責任をチカ姉から押し付けられながらも、
まあ何とかなるだろうと思って了承する。
「じゃあ、俺も学校行ってくるわ」
「あっ、私も仕事遅れちゃうっ」
『行ってらっしゃい』
「「いってきます」」
慌てて玄関から走り去っていくチカ姉を横目に、
俺はいたってのんびりと学校へと行くために家を出る。
チカ姉の会社も俺の学校も、
家からは歩いていける距離にあるので、
時々は一緒に途中まで歩いていくこともある。
でも、今日のチカ姉にはそんな余裕は皆無のようだった。
全く、あれでよく会社でやってるよな・・・。
もしかして会社ではちゃんとしてるとか・・・?
・・・いやいや。
チカ姉に限ってそんなこと・・・。
「って、そんな事考えてるのばれたら・・・」
俺は背筋がゾクッとするのを感じ、
それ以上の思考を止めた。
暫く歩いていくと、俺の通う大学も見えてきて、
沢山の学生達で賑わう声が聞こえてくる。
「今日からチカ姉と俺だけなんだ・・・」
そう考えると、なんだか凄く不味い事になったような気もする。
親と言うストッパーの外れたチカ姉が、
俺に一体どんな理不尽な注文を言いつけるのか・・・。
でも、普段から理不尽な注文ばっかりか・・・。
なんだか其れはそれで・・・。
「俺、三日間持つかな・・・」
そんな一抹の不安を抱え、
俺は大学の正門をくぐって行った・・・。
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「やっべぇ・・・チカ姉怒ってるかも」
夕暮れに染まる街並みを歩きながら、
俺は一人、嫌な考えに体を震わせる。
全く、これと言うのもあいつ等が
ゲーセンになんか行こうって言い出すから・・・。
って、誘いに乗ったのは俺か・・・。
「どうやって言い訳するかな・・・」
家に帰ってきて誰も居らず、
あまつさえ夕食の準備も整っていないとなると・・・。
──そう、チカ姉はほとんど料理が出来ない・・・。
だから母さんが居ないときには俺が作ることになってるけど・・・。
何かチカ姉の好物でも作って
機嫌取っておくか・・・。
「何か材料あったっけ・・・」
俺は一人で呟きながら
冷蔵庫の中身を思い出してみる。
うーん、材料はあったな・・・。
「後はチカ姉の機嫌次第だな・・・」
そんなことを考えながら、
俺は少しずつ夕闇に呑まれていく空を見上げて
一つため息を吐き出した。
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「あれ・・・?」
既に日も沈み、
空の上には少し欠けた月と、
無数の星が広がっている。
家までたどり着いた俺は、
その光景に少し驚く。
家の中からは明かりは漏れておらず、
誰も居ないことを示している。
時計を確認すると、
既に時刻は夜の七時を回っている。
何時も定時で帰ってくるチカ姉が
こんなに遅くなることなんて滅多にあることじゃない。
「でも、チカ姉に怒鳴られなくて済むか」
その点については
少しばかり安堵の息を漏らす。
<ガチャ・・・>
家の鍵を開け、玄関を開いて中に入る。
当たり前のように部屋の中は暗く、
入り口にあったスイッチで部屋の明かりを点ける。
怒られずに済むとはいえ、
やはり誰も居ない家に帰ってくるのは
なんだか少し寂しい気持ちになってしまう。
部屋の中が真っ暗ともなれば尚更だ。
「ったく、チカ姉何してるんだろ・・・」
と、リビングのソファに腰掛けながら
一人ぶつぶつと呟く。
テレビをつけても、
結局あまり見る気にもなれず
すぐ電源を切ってしまう。
居たら居たできっと面倒くさい事になるんだろうけど、
それでもやっぱり、と思ってしまう自分も居る。
「夕食はチカ姉が帰ってからにするか・・・」
そう思い、俺はソファの上にゴロンと横になり、
チカ姉が帰ってくるまでうたた寝でもしようかと目を閉じた・・・。
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以下、長文のため、
「姉弟小説1−2」へと続きます。