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米映画誌「赤狩り」加担を謝罪11月21日 10時37分
東西冷戦中のアメリカで、「赤狩り」と呼ばれる共産主義者への弾圧が広がるなか、複数の映画関係者を共産主義者と名指しする記事を連載し、弾圧を後押ししたとして、アメリカで最も歴史のある映画雑誌の1つが、最新号で謝罪しました。
アメリカで東西冷戦中の1950年代に広がった「赤狩り」と呼ばれる共産主義者への弾圧によって、映画産業の中心地ハリウッドでは多くの映画関係者が追放されました。
これについて、アメリカで最も歴史のある映画雑誌の1つ、「ハリウッド・リポーター」は19日、発売の最新号で謝罪記事を掲載し、当時連載していたコラムの中で、複数の映画関係者を繰り返し共産主義者として取り上げ、「赤狩り」を後押ししたことを認めました。
そのうえで、「魔女狩りや、第2次世界大戦中の日系人に対する強制収容と同じだ」と厳しく批判したうえで、「このような不幸な事件によって犠牲になられた方々に対し、心より遺憾の意を表したい」などとして謝罪しました。
当時、雑誌によって共産主義者と名指しされた映画関係者の中には、「カサブランカ」の脚本を手がけたハワード・コッチ氏など、映画界の有力者が多く含まれています。
謝罪記事では、「赤狩り」に関わった理由について、当時の編集責任者が共産主義に批判的だったことに加えて、映画の撮影所を立ち上げようとしたものの失敗し、計画の失敗は映画界の有力者らが妨害したためと逆恨みしたことを挙げています。
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