震災がれき:大阪に貨物船が到着 月内に試験焼却
毎日新聞 2012年11月22日 11時38分(最終更新 11月22日 12時47分)
東日本大震災で発生し、大阪府・市が受け入れる廃棄物(がれき)を積んだ貨物船が22日朝、同市此花区の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)の岸壁に到着した。月内に試験焼却して放射線量を測定し、安全性が確認されれば来年2月にも本格受け入れを始める。
木くずなど約100トンをコンテナ10基に密封し、岩手県宮古市から5日かけて運搬。放射線量を計測した後、クレーンで次々に船から下ろされた。
24日以降に市舞洲(まいしま)工場で焼却し、放射性セシウムなどの濃度を測定する。来年度までに約3万6000トンを処理し、夢洲地区内に埋め立てる予定。
震災がれきの受け入れは、北九州市や福井県敦賀市などが既に実施している。大阪市では、安全性を疑問視する市民グループなどが反発し、地元説明会では逮捕者が出る騒ぎになった。【茶谷亮】
◇一時保管予定地に侵入の男を逮捕
一方、この日午前7時20分ごろ、男ががれきの一時保管場所となる空き地に侵入し、府警の捜査員が軽犯罪法違反(禁止場所への侵入)の疑いで現行犯逮捕した。反原発を訴えるビラとビデオカメラを所持しており、カメラにコンテナの積み下ろし作業の様子が映っていた。運転免許証から同府箕面市の31歳とみられ、「何で逮捕されたか分からない」と供述している。【近藤大介】