エンリッチメント大賞:日立・かみね動物園が受賞 チンパンジー舎、市民の「森作り」評価 /茨城

毎日新聞 2012年10月12日 地方版

 動物の飼育環境を豊かにすることに取り組む動物園などに贈られる今年の「エンリッチメント大賞」に、日立市宮田町のかみね動物園(生江信孝園長)が選ばれた。主催するNPO法人「市民ZOOネットワーク」(東京)が、応募のあった全国の動物園や水族館58カ所を対象に審査。大賞は全国で他に2園が受賞した。かみね動物園は、チンパンジー舎に森をつくるため、市民らの手で植樹祭をするなどの取り組みが評価された。【臼井真】

 同園では08年、開園50周年を機に、コンクリートを減らして自然に近い土と緑とタワーからなる環境をつくることを目指して「チンパンジーの森」を建設。翌年から来園者が持ち寄った木を運動場の中に入って植える植樹祭を実施し、群れづくりにも大きく役立っている。植樹祭は今年で4回目を迎え、計300人の市民らがサクラやリンゴなどの木を植えてきた。

 自然に近い森づくりが進む中で、出産したチンパンジーの母親が育児放棄し、人工哺育となった子どもが1年4カ月という早さで群れに復帰し、さらには34歳という国内最高齢の初産にも成功するなど、チンパンジー飼育の常識を覆す実績をあげている。

 運動場には11メートルと最も高いタワー型遊具3基や、チンパンジーを間近に見られる観覧シェルターも備えられている。現在は雄雌7頭を飼育中。同園では09年から同大賞に応募しており、今回初めての受賞となった。生江園長は「栄えある大賞なので、うれしいです。今後も市民と一緒に森づくりを進めて、魅力ある動物園をつくっていきたい」と話した。12月1日の授賞式では、植樹祭と群れづくりの取り組みなどについて報告する。

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