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停戦成立せず ガザに空襲続く

　ガザから報告です。市街地でも、かなり危険な状況が続いているようです。

　市街地でも、爆撃が行われています。後ろに見える空き地が爆撃された場所です。ホテルやマンションの間にあるのがよくわかりますが、イスラエル軍は「空き地に、ハマスなどの武装勢力がロケット弾の発射装置を設置する」ということで、爆撃の一つの標的にしています。ただ、奥のマンションを見て下さい。ガラスが割れているのがわかります。先ほど、あそこから小さい子たちも顔を覗かせていました。彼らにとって、どれだけの恐怖だっただろうかと思います。

　数時間前には、イスラエルの商業の中心テルアビブでバスへのテロがあって、市民１０人が負傷しました。ハマスはこのテロを称賛するコメントを出し、ガザでは祝砲も聞かれました。これは状況を悪い方向にしか進めないでしょう。

　もちろん、停戦を巡ってはそれぞれの事情もあります。

　例えば、イスラエルのネタニヤフ首相は１月に総選挙を控えていますので、ハマスに対して弱腰と見られる姿勢はありえない一方で、イスラエル側の犠牲者が増えれば国民の批判が高まりかねません。また２１日、仲介役のエジプトのモルシ大統領も、イスラム主義者同士、ハマスに連帯を示しつつも、国境を接するこの地域の混乱は望んでいないわけで、解決の糸口を見つけようとするでしょう。

　そうした事情がうまく作用すれば停戦合意も不可能ではないでしょうが、現在はまだ視界不良で、今夜もガザやイスラエル南部では不安な夜が続きそうです。（21日23:30）